【日経平均】15400円台まで上昇したが11円安で終える

2014年06月20日 20:11

 ソフトバンク<9984>は、前日に光回線をめぐる訴訟で敗訴したこともあり前場はマイナスで始まったが、株主総会冒頭で孫正義社長が「時価総額200兆円を目指す。大風呂敷をひろげるにも覚悟がいる」と発言したと伝わると好感されてプラスに転じて日経平均を押し上げたが、終値は7円安。10兆円足らずの時価総額を20倍以上に拡大し今のトヨタの約10倍にする途方もない構想だが、W杯の日本の試合でがっかりした直後だけに「夢は大きいほうがいい」という反応か?

 三菱重工は7円安。アルストムの件以外に、政府のインフラ輸出でチリに最新鋭のIGCC(石炭ガス化複合発電)方式の火力発電所を建設し、それに東京電力<9501>とともに参加すると報じられていた。東京電力は6円高。資源関連は、NY金先物市場が3%を超える上昇で住友金属鉱山<5713>が17円高。一方、NY原油先物市場は反発したもののJXHD<5020>は5円安、出光興産<5019>は44円安、昭和シェル石油<5002>は11円安で、石油・石炭セクターは業種別最下位に沈んでいた。

 武田薬品<4502>は前立腺がん治療薬の開発の正式中止を発表し35円安。売買代金12位。株主総会でクリストフ・ウェバー氏の社長就任に反対する動きもあるという。花王<4452>は子会社カネボウ化粧品の白斑問題で総額20億円規模の一時金を支払うと発表し前場は安かったが終値は30円高。JR東海<9022>はみずほ証券がレーティングを引き上げ235円高で年初来高値更新。

 少しなつかしいテーマ銘柄循環物色は「3Dプリンター関連」に波及。MUTOHHD<7999>は27円高で値上がり率11位、群栄化学<4229>は一時17円高になり終値1円高。MUTOHHDはフランスのスキャナー会社と提携し、プリクラ感覚で写真から「人の顔」の立体フィギュアを製作するサービスを開始すると発表した。首を愛するサロメ様御用達。全身写真があれば「自分の人形」も作れるといい、ドリアン・グレイを超える究極のナルシシズム「自分人形愛」の悦楽にも浸れる。

 東証1部の中・小型株同様に新興市場も軟調で、日経ジャスダック平均は0.76%下落、東証マザーズ指数は1.84%下落した。売買が多い人気銘柄は、サイバーダイン<7779>は270円安、ユーグレナ<2931>は6円高、ミクシィ<2121>は1230円高、菊池製作所<3444>は290円安だった。

 この日の主役は出遅れ感で買われて業種別騰落率トップの不動産セクター。売買代金10位の三井不動産<8801>は56円高、三菱地所<8802>は38円高、住友不動産<8830>は12円高、野村不動産HD<3231>は85円高。値上がり率ランキングでは、サンフロンティア不動産<8934>は120円高で2位、レオパレス21<8848>は42円高で4位、NTT都市開発<8933>は65円高で12位、売買高3位、売買代金6位と不動の人気のケネディクス<4321>は24円高で18位。

 特徴的だったのが、大京<8840>が22円高で値上がり率1位、売買高12位に入ったのをはじめ、明和地所<8869>が4円高、東京建物<8804>が28円高、タカラレーベン<8897>が9円高などマンションデベロッパーの株価が上昇したこと。住宅ローン保証の全国保証<7164>も103円高だった。マンション建て替え円滑化法が18日の参議院本会議で可決・成立し12月をメドに施行される。「所有者の8割の合意で売却、解体できる」がクローズアップされるが、それ以外に容積率の規制緩和なども盛り込まれ、マンションデベロッパーはビジネスチャンスの拡大につながると新法に期待している。(編集担当:寺尾淳)