北朝鮮への一部制裁解除 きょう閣議決定

2014年07月04日 12:21

 政府は北朝鮮が拉致問題に関する特別調査委員会を立ち上げ、全ての日本人に関する包括的、全面的調査着手時に北朝鮮に対して採っている日本独自の制裁措置の一部を解除する決定を4日閣議決定する。

 菅義偉官房長官は「北朝鮮側が今回立ち上げる特別調査委員会は北朝鮮の最高指導機関(国防委員会)から全ての機関を調査する特別の権限を付与されている」としたうえで、「委員長が国防委員会、国家安全保衛部の幹部で、参加機関に国家安全保衛部、人民保安部、人民武力部等が含まれている」とした。

 また「委員会の下、拉致被害者、行方不明者、日本人遺骨問題、残留日本人・日本人配偶者といった対象毎に分科会が設けられ、全ての分野を同時並行で進めることになっている」と説明。

 調査の時期についても「北朝鮮側は委員会を立ち上げ調査を開始する準備が整っており、調査期間については私が1年以内と発言したことにも留意し、迅速に行う考えであるとの説明があったとのこと」と北朝鮮側の対応に一定の評価を示した。

 政府はこれらの理由から、北朝鮮の国籍を保有する人の日本への入国を禁止するなど人事往来に規制をするなどしてきた。(編集担当:森高龍二)