【今週の振返り】「惜敗」を繰り返し5連敗で273円下落した週

2014年07月12日 20:34

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アベノミクス相場で初の5日続落でも、プラスまたはプラスになりかけた時間帯は毎日あった。だが、弱いチームほど惜敗を繰り返して最下位に沈むもの。

 前週末4日のNY市場はアメリカ独立記念日で休場。7日朝方の為替レートはドル円が102円台前半、ユーロ円が138円台後半で、前週末から少し円高に振れていた。

 日経平均は3.64円安の15433.49円で、小反落で開始。9時12分に日経平均はプラスに浮上する。しばらくもみあった後、9時30分すぎから上値を試す展開。相変わらず底堅い。9時49分に15477円でピークをつけるが、10時を回る頃には15450円を割り込むまで下落し一度マイナスにタッチするが、その後は15450円近辺の小幅高の水準で推移する。前引けはマイナスに落ち15429円だった。

 後場はマイナスで始まる。午後0時台はプラスの時間帯があったが、1時台までおおむね15410~15430円の小幅安で推移。しかし1時50分頃から急落し1時59分に15391円まで下げる。もっとも下落幅は20円程度。2時10分に15388円まで下げた後は15390円台でくすぶり、終盤は15400円前後で小動きしたが、大引け間際に20円を超える下落を喫し安値引け。終値は57.69円安の15379.44円と反落した。日中値幅は98円。TOPIXは-5.37の1279.87。東証1部の売買高は16億株、売買代金は1兆4137億円で薄商いのまま終了した。

 プラスはその他製造、証券、電気・ガス、保険。マイナス幅が小さい業種は建設、陸運など。大きい業種は鉱業、その他金融、石油・石炭、卸売、パルプ・紙、化学工業などだった。

 3連休明けの7日のNYダウは44ドル安だが17000ドルの大台は維持した。NASDAQは34ポイント下落。ヨーロッパ市場が全面安で利益確定売りが先行したが、大台を割り込んでも一時的だった。8日朝方の為替レートはドル円が101円台後半、ユーロ円が138円台半ばで、前日より円高が進行していた。

 日経平均は75.17円安の15304.27円でTOPIXとともに下落で始まる。序盤は15300円も15250円も割り込み午前9時22分に15225円まで下げた。海外の株安、為替の円高を背景に主力銘柄の調整が入る「一服商状」で、大きな悪材料はないので15200円は割らず、ドル円が円安に反転すると10時台は徐々に値を戻して15300円台を回復。10時59分には15334円まで上昇し、前引けは15308円だった。

 後場は15350円を上回って再開。午後0時44分に15389円まで上昇しTOPIXとともに一時プラスにタッチした。しかし1時台は15340円付近までジリジリ値を下げる。2時に6月の景気ウォッチャー調査の結果が発表され、現状判断DIは47.7で5月調査から2.6ポイント改善したが市場予測の48.9に届かず、先行き判断DIは53.3で5月調査から0.5ポイント低下し市場予測の54.5を下回った。それでも日経平均はさほど反応せず、2時台は15320~15340円で推移しマイナス圏ながら底堅い。だがこの日も大引け前に押し下げられ、終値は65.03円安の15314.41円で続落。日中値幅は164円だった。TOPIXは-4.17の1275.70。中・小型株の商いが盛んだったので、売買高は23億株で20億株を超えたものの売買代金は1兆8565億円で2兆円に届かなかった。

 プラスセクター上位は水産・農林、非鉄金属、空運、建設、医薬品、ガラス・土石など。マイナスセクター下位は保険、その他金融、証券、鉄鋼、ゴム製品、海運などだった。

 8日のNYダウは117ドル安で17000ドルを割り込み、NASDAQ総合指数も60ポイント下落する全面安。高値圏の利益確定売りと4~6月期決算を見極めたい様子見が重なった。9日朝方の為替レートはアメリカの長期金利が低下してドル円が101円台半ば、ユーロ円が138円台前半で、前日よりも円高が進行していた。

 日経平均は120.09円安の15194.32円で始まり、2分後に15185円まで下げる。前日の25日移動平均の15198円を割り込むとさすがにそこはサポートラインだったようで午前9時6分には15200円台を回復してさらに上昇。前日と同じように下値ではすかさず押し目買いが入っていた。9時31分に15260円にタッチし、その後も15240~15260円のレンジで底堅く推移。10時20分頃からは一段高で、TOPIXは1270台に乗せて10時37分に日経平均は15290円まで上昇するが長続きしない。中国の6月の消費者物価指数(CPI)と生産者物価指数(PPI)が発表され、CPIは+2.3%で5月から0.1ポイント低下し、PPIは-1.1%で5月から0.2ポイント低下。どちらも市場予測を0.1ポイント下回り上海市場も香港市場もマイナスで始まる。11時台は15250円近辺まで下がる時間帯もあったが前引けは15276円だった。

 後場も落ち着いて再開。午後1時すぎまでおおむね15260円近辺で推移していたが、少し下げて15240円を割り込む。それでも1時台後半には反発し15240円台での静かな値動きに。2時台は15270円台に乗せた後、2時41分に15298円と15300円に迫る。前日、前々日とは反対にこの日は大引け直前に上昇をみせ、終値は11.76円安の15302.65円。今週はこれで3日続落したが高値引けの小幅安で終わり15300円台を維持できたため、下落感は薄かった。日中値幅は117円。TOPIXも-4.88の1270.82で1270台を維持した。売買高は20億株、売買代金は1兆6675億円だった。