いつの世にも、男女のすれ違い、意識の違いは悲しいものだ。熟年カップルを対象に実施した調査結果によると、自分たちを「よい夫婦」と感じるカップルは男性7割に対して女性は6割と男女に温度差が見られた。また7割の男性が「配偶者に感謝している」としているのに対して、「感謝されている」と感じる女性は半数以下にとどまるなど、男女の間で意識に差異があることがわかった。プラチナ・ギルド・インターナショナル株式会社の調査で分かった。
調査は、婚姻期間が10年以上の男女600人を対象に実施したもの。
対象者に、「よい夫婦」だと思うか聞いたところ、66.8%が「はい」と回答。男女別では、「はい」と回答した男性が72.0%に対し女性が61.7%と10ポイントの開きがあり、妻より夫のほうが、自分たちはよい夫婦だと思っていることがわかった。
“よい夫婦”だと思っている人のうち75.3%が一年以内に配偶者に「ありがとう」と感謝の気持ちを伝えていた。反対に、“よい夫婦”だと思っていない人では「ありがとう」と伝えている割合は46.2%と大きく落ち込んでいた。このことから、感謝の気持ちを伝えることが“よい夫婦”の鍵であることがうかがえる。
また、“よい夫婦”だと思っている人のうち58.4%が夫婦でその日の報告や相談をしていると回答し、“よい夫婦”だと思っていない人では16.1%と、毎日の夫婦の会話にも圧倒的な違いがみられた。
「配偶者への不満」を聞いたところ、女性の23.7%が「感謝の言葉が少ない」と回答し、どの項目よりも高い結果となっていた。年代別では、「感謝の言葉が少ない」は、40代女性では33.0%、50代女性では21.0%と最も高い項目となり、60代女性では「価値観があわない」(24.0%)に次いで、第2位項目(17.0%)となり、「感謝の言葉が少ない」ことを不満に感じていることがわかる。
また、「配偶者には本当に感謝している」という問いに、男性の70.0%が「そう思う」「ややそう思う」と回答しているのに対し、「配偶者から感謝されていると感じる」という質問に対しては、「そう思う」「ややそう思う」と回答している女性は47.0%と半数以下。夫が感謝の気持ちを持っていても、妻へは伝わっていない現実が明らかになった。
「阿吽の呼吸」などの言葉もあるように、長く一緒にいればいるほど「言わなくても分かるはず」という思いを抱きがちだが、調査からはこの思いが見事に打ち砕かれる結果となっている。「ありがとう」――このたった5文字を口にするかどうかが、愛情が継続するか否かの分かれ目といえるだろう。(編集担当:横井楓)