チャイルドシート使用率6割に留まる 都道府県別では愛知県がトップ

2014年07月14日 11:06

 JAFの調査によると、6歳未満の子供のチャイルドシート使用率は6割に留まっており、4割は使用していなかった。使用率トップは自動車ブランドトヨタのお膝元の愛知県で83%、最下位は沖縄県の43%で、両者には2倍近い開きが出ていた。警察庁によるとチャイルドシートを使用しているかどうかで、幼児の事故の死亡重症率は5倍の差が出るという。大切な我が子を危険から守るために、適切な使用が求められている。

 JAFは、子どもの乗車機会が増えて事故に遭遇するリスクも増す夏休みを前に、「2014年チャイルドシート使用状況全国調査」を公表。調査結果をもとに警察庁と合同で、自動車に子どもを乗せる機会のある人へ向けて、適正なチャイルドシート使用について改めて考える契機となるインフォグラフィック「そのチャイルドシート、本当に正しく使っていますか?」を公開した。

 6歳未満の子どもの乗車に対しては、チャイルドシートの使用が義務付けられているが、使用率は全体で6割程度に留まり、依然として4割がチャイルドシートを使用していなかった。1歳未満では8割以上が使用しているが、年齢が上がるにつれて使用率は減少し、5歳では4割にまで落ち込んでいる。

 また使用してはいても、取り付けが間違っているケースが6割に上り、正しく座っていない子供が4割近くを占めるなど、安全対策が不十分な実態もうかがえる。

 間違った取り付け方の第1位は「腰ベルトの締め付け不足」で、他を引き離して多かった。間違った座り方では、「ハーネス(チャイルドシートの子ども用ベルト)の締め付けが不適正」「ハーネスの高さの調節間違い」が多かった。

 チャイルドシートの使用率を都道府県別にみると、大きな差があることがわかる。

 使用率トップ3は、第1位愛知県(82.9%)、第2位秋田県(82.5%)、第3位山口県(79.0%)の順だった。これに対してワースト3は下から順に、沖縄県(43.4%)、青森県(45.0%)、宮崎県(47.0%)。1位と最下位では2倍ほどの開きが出ている。

 警察庁の公開データ「チャイルドシート使用有無別交通事故関連統計(2013年)」によると、6歳未満幼児の自動車同乗中の死亡重傷率は、チャイルドシートを適正に使用していないケースでは適正使用の約5.4倍高いことがわかっている。

 JAFの呼びかけにもあるように、チャイルドシートを使用しているからといって安心はできない。「正しく、適切に」使ってこそ初めて効果を発揮する。この機会に一度、マイカーのチャイルドシートをチェックしてはどうだろう。(編集担当:横井楓)