「気象予報士」誕生から20年、仕事増えずとも「満足」多く

2014年07月15日 12:43

 気象予報士の資格をもっている人のうち、7割は気象に関係しない仕事に就いており、資格と関係ない仕事に就いている人の割合は10年前から1割増えたことが、気象庁の調査で分かった。気象予報士の登録者は年々増えているが、需要はそれほど増えていない。一方で、6割が資格に「満足」と回答。理由で最も多いのは「社会的地位が向上したから」で34%、次いで「その他」(仕事に役立った、山登りなど趣味に役立った、周囲とのコミュニケーションのために役立った、自己満足)が3割を占める。「就職や収入増につながった」は14%だった。

 気象予報士制度は、気象業務法の改正により、20年前に作られた新制度。防災情報とも深く関わる気象情報が不適切に流されて「社会に混乱を引き起こすことのないよう」、気象庁から提供される高度なデータを、正しく運用できる技術者を確保するために作られた。予報業務を行う企業などは、現象の予想を気象予報士に行わせることが義務づけられている。この20年間で40回以上の試験が行われ、1万人近くが合格した。

 気象予報士への調査は制度ができてから10年ごとに実施されており、今回で2回目。昨年11月7日現在の気象予報士登録者8935人を対象に調査票を郵送し、3875人から回答があった。
 
 資格に「不満」と答えた人の理由で最も多いのは、「資格を生かせる場が少ない」で6割を占め、10年前から変わっていない。メディアで活躍する気象予報士が増えるなどして認知度は高まったものの、雇用の拡大には結びついていないことが伺える。

 「気象予報士の活躍の場を広げるために必要だと思うこと」(自由回答)には、「自治体の防災部署、公共性の高い企業などに、気象予報士の配置を義務付ける」が200件寄せられた。「気象庁への要望」では、「気象庁HPでのデータ公開をさらに進めて欲しい」が120件と最多だが、「気象予報士がニーズに対して多すぎるので、試験回数を減らすべき」との意見も20件寄せられている。(編集担当:北条かや)