東電発表 事故小さく見せる傾向ある 菅元総理

2014年08月09日 06:56

 「溶けた燃料が格納容器から外に出ていれば、250キロ圏の避難が必要になっていた」。東京電力福島第一原発事故の検証について、菅直人元総理は「福島原発事故の検証は終わっていない」と第三者による徹底検証を行うことが必要と8日までに提起した。

 菅元総理は「各紙が、福島原発3号機がこれまでの発表より5時間早くメルトダウンしており、格納容器の床のコンクリートを68センチ溶かし、外殻の鋼板まで26センチに迫っていたと東電の解析結果を報じた」ことに触れ、「溶けた燃料が格納容器から外に出ていれば、250キロ圏の避難が必要になっていた」とさらに深刻な事態を迎えていたとしている。

 菅元総理は「東電のこれまでの発表は事故を小さく見せる傾向がある」と疑念を示し、「第三者による徹底した検証が必要。それをせずに原発再稼働を急ぐのはもっての外だ」と訴えている。(編集担当:森高龍二)