労災死増で250団体通し職場の総点検を要請

2014年08月10日 17:15

 田村憲久厚生労働大臣は労働災害で死亡した人が昨年同期に比べ2割近く増えたことぉ深刻に受け止め、業界の主要な250団体を通して、事業所が安全衛生活動を再総点するよう緊急要請した。

 労働災害発生件数はことし1月から6月末までの速報値で昨年同期より増加しているが、田村大臣は特に「労災によって亡くなられた方の数が昨年同期(366人)より約2割多い437人になった。極めて憂慮すべき事態だ」と重視した。

 田村大臣は「経済状況が好転し人手不足が顕在化しているので企業の安全衛生管理体制のほころびが懸念されている」と指摘。また「経験の少ない方々もいろんな形で労働者として参加しているので、効果的な安全衛生教育も重要になってきている」と述べた。
 
 また「社会福祉施設、小売業など第三次産業においても労働災害が増加をしてきている」とし「安全衛生活動を着実に進められる体制づくりをしっかりとやって頂くようにお願いをしていきたい」と労災件数の増加、特に死亡者の増加を懸念した。

 田村大臣はそのうえで「安心して働くことができる職場づくりは労災を減らすだけでなく、人材を確保・養成し企業活動を活性化していくにもメリットがあるとのべ「労使一体となって労災防止に取り組んで頂きたい」と協力を求めた。(編集担当:森高龍二)