仕事をする上で欠かせないのがメール。新人の頃は、周囲が「書き方のマナー」を教えてくれたが、時間が経つにつれて自己流になっている人も多いだろう。知らないうちに、文章で相手に不快感を与えているかもしれない。
一般社団法人日本ビジネスメール協会が今年6~7月にかけて、仕事でメールを使う全国の男女1422名に「ビジネスメール実態調査」を実施したところ、7割が自分のメールに不安を感じていることが分かった(不安を感じることが「よくある」13.9%、「たまにある」53%)。その内容は、「きちんと伝わるかどうか」(77.5%)が最多を占め、次いで「文章の書き方」(35.6%)、「敬語の使い方」(34.6%)、「相手を怒らせないかどうか」(33.5%)などが上位を占めた。この内容で本当に伝わるのか、相手を不快にさせないかと悩む人が多いようだ。
また、5割の人が「ビジネスメールを受け取って不快に感じたことがある」と回答(「よくある」4.2%、「たまにある」46.3%)。不快に感じた内容のトップは、「文章が曖昧」(37.6%)、「文章が失礼」(31.8%)、「文章が攻撃的」(21.8%)、「文章が冷たい」(17.9%)、「件名(タイトル)が分かりにくい」(17.3%)などとなっている。
件名が分かりにくいメールが嫌われるのは分かるが、人によって感じ方の違う「失礼さ」「攻撃的」「冷たい感じ」などは抽象的で、「一体どうすればいいのか」という気もする。それでも、なるべく相手に不快感を与えないよう、「恐れ入りますが」や「お手数をおかけいたしますが」などの「クッション言葉」で文意を和らげるなどの工夫が必要だろう。
メールのやり取りだけで仕事が完結することも多い昨今。にもかかわらず、会社でビジネスメールの研修が「ある」と答えた人は1割に満たなかった。日本ビジネスメール協会では、「これではメールの失敗やトラブルが起きても当然」と、やや厳しくコメントしている。あなたのビジネスメールマナーは、大丈夫だろうか。(編集担当:北条かや)