安倍晋三総理含め19人の閣僚中、15人までが「日本の侵略戦争を正当化する改憲・右翼団体『日本会議』を支援するためつくられた『日本会議国会議員懇談会』(日本会議議連)の所属議員とわかった」と日本共産党の機関紙が報じた。
日本会議は「皇室を中心に、同じ歴史、文化、伝統を共有しているという歴史認識こそが、『同じ日本人だ』という同胞感を育み、社会の安定を導き、ひいては国の力を大きくする原動力になると信じている」とし、現行憲法を『外国製』として自主憲法制定をめざす団体。あわせて「日本的伝統の価値を大切にし、多数の国民意思を尊重する責任ある真正保守の政治の実現をめざす」などと明記している。
また教育においても「私たちは誇りあるわが国の歴史、伝統、文化を伝える歴史教育の創造と、みずみずしい日本的徳性を取りもどす感性教育の創造とを通じて、国を愛し、公共につくす精神の育成をめざし、広く青少年教育や社会教育運動に取りくみます」としている。
安全保障では「政府に国際社会に通用する安全保障政策の確立を求めるとともに、戦没者を追悼する心を広く国民の中に涵養し、平和と安全のため国を守る世論を喚起していきたい」としている。安倍総理の国会や記者会見でのこれまでの発言と日本会議が目指すものがかなり重複しており、日本会議の立ち位置と類似した視点であることは確かなよう。
共産党機関紙は「今年2月に米議会調査局がまとめた報告書は『日本会議』を名指しで警戒。『安倍氏は戦時中の行為について、日本は不当な批判を受けていると議論するグループと連携』とし、安倍政権の歴史修正の動きの背景に日本会議の存在があるとした」と米国議会調査局の報告書の一部を引用。今後のさらなる右傾化に警戒する。
ちなみに、日本会議議連に加入している閣僚として表記された閣僚は、安倍晋三総理、麻生太郎副総理、高市早苗総務相、岸田文雄外相、下村博文文科相、塩崎恭久厚労相、望月義夫環境相、江渡聡徳防衛相(安保法制担当大臣)、菅義偉官房長官、竹下亘復興相、山谷えり子公安委員長、山口俊一沖縄・北方相、有村治子女性活躍相、甘利明経済再生相、石破茂地方創生相だった。(編集担当:森高龍二)