撤退なんて、そんな言葉、使うわけがない

2014年09月12日 09:39

 政府の東京電力福島第一原発事故調査・検証委員会による聴取結果で聴取を受けた人の了解を得られた分について政府は11日、ヒアリングの記録を公開した。

 吉田昌郎所長(当時)の聴取内容も公開された。平成23年11月6日夕刻から2時間半聴取した部分では「撤退」という言葉を使ったかどうかも問われ、吉田所長は「2号機に水が入る、入らないのころ(プラント制御のために最低限必要な人員を残して、所長以下、必要な人間だけは残って、当面、すぐに何かしなければいけない人たち以外は)2Fとか、そういうところに退避して頂く」ということだったとし、撤退という言葉は「使いません。撤退なんて」と心外なような表現で証言していた。

 質問者が「使わないですね」と尋ねると「使わないです。撤退みたいな言葉は、菅が言ったのか、誰が言ったか知りませんけれども、そんな言葉、使うわけがないですよ」と断言。

 そして「テレビで、撤退だとか言って、馬鹿、誰が撤退なんていう話をしているんだと、逆に、こちらが言いたいです」と怒った様子がうかがえた。さらに「一言だけ、誰が逃げたんだと所長は言っていると言っておいてください」と自分の怒りを伝えてほしい旨もうかがえた。

 菅義偉官房長官は「ヒアリング対象者御本人に対して開示する意向確認を行ってきた。今回、これまでに御本人の同意が得られ、公開準備が整ったものを内閣官房ホームページで公開することとした。また、吉田元所長のヒアリング記録についても、公開準備が整ったので、公開させていただいた。引き続き開示の意向確認等の作業を継続し、準備が整ったものから、順次公開をしていきたい」と語った。

 公開は当時総理の菅直人衆院議員、海江田万里経済産業大臣、枝野幸男内閣官房長官、福山哲郎内閣官房副長官、細野豪志原発事故・収束担当大臣など19人にのぼっている。(編集担当:森高龍二)