東芝がASEAN進出を加速 半導体部品や医用機器で20年度に売上約2倍に

2014年09月26日 07:28

 東芝<6502>が半導体部品や医用機器でASEAN進出を加速する。同社は24日、アジア経済のなかでも依然高い経済成長率を維持し、今後も成長市場として期待されるASEAN地域において、エネルギーの安定供給に向けて社会インフラ事業の展開を加速するとともに、半導体部品や医用機器など中心に事業を拡大すると発表した。ASEAN地域全体で、今後5年間に約1000億円の投資を行い、2020年度には現在の約2倍以上となる売上高7000億円を目指す方針だ。

 ASEAN地域は、東芝グループにとって、半導体部品やSSD/HDDなどのストレージ(記憶媒体)製品をはじめ、社会インフラ事業における送変電設備や産業用モータのほか、テレビや冷蔵庫、洗濯機の家電製品など、重要な製造ハブとしての役割を担ってきた地域。直近では、マレーシアで医用機器の販売拠点を設立し6月に営業を開始したほか、12月の新工場の操業開始に向けて準備を進めるなど、東芝グループが新たに訴求するヘルスケア事業においても重要な製造販売拠点を有する地域になったという。

 今回の事業拡大計画により、東芝グループは、多くの製造拠点を有する重要な地域でもあるASEAN諸国で、火力・水力・地熱など発電プラントの建設や安定的な送変電網の確立を通じ、エネルギーを安定供給するシステムの構築を推進する。これまで東芝グループではASEAN地域で火力、水力、地熱など、多くの発電プラントの納入実績があり、これらの実績を通じて培った技術やノウハウを生かして事業を展開していく予定だ。

 このところ東芝グループは海外戦略に注力している。2011年度の海外売上高比率は55%にも達し、国内を上回っている。米州、欧州、中国、アジアの4地域に海外総代表を置き、地域戦略機能に加え、ガバナンスの強化にも取り組んでいる。また、研究開発については、グローバルに39の拠点を有し、これらの拠点に従事する人員は2012年の時点で合計4180名となる。今回のASEAN進出の加速もその一環だ。(編集担当:慶尾六郎)