今週、10月第2週(6~10日)は5日間の取引。6~7日は日銀の金融政策決定会合があり、金曜日の10日は指数オプション取引と指数ミニ先物の特別清算指数算出日の「マイナーSQ(オプションSQ)」になる。9~10日はアメリカでG20財務相・中央銀行総裁会議が開かれる。
世界の主要国の株式市場の休場は、6日、7日は中国の国慶節休暇で上海市場などの本土市場が休場するが香港市場は開く。6日はマレーシアがイスラム教の「ハリ・ラヤ・ハジ(聖地巡礼祭)」、9日は韓国が15世紀にハングル文字が制定された「ハングルの日」、10日は台湾が1911年の辛亥革命を記念する「国慶日(双十節)」で、それぞれ祝日休場する。
国内の経済指標は、数は多くないが9日の機械受注、10日の第三次産業活動指数など重要なものがある。日銀の金融政策決定会合後の記者会見で、いつもの強気の「黒田節」のトーンに変化が出るかどうかも注目。6日は9月の車名別新車販売、7日は8月の景気動向指数速報値、8日は8月の国際収支、9月の景気ウォッチャー調査、9日は8月の機械受注、9月の東京都心部オフィス空室率、9月の工作機械受注速報値、10日は8月の第三次産業活動指数、9月の消費動向調査が、それぞれ発表される。
6~7日は日銀の金融政策決定会合が開かれ、7日の正午前後に結果が発表され、大引け後の3時30分から黒田総裁が記者会見を行う予定。7日はH-ⅡAロケットの打上げが予定されている。7~11日にアジア最大の家電見本市「CEATEC JAPAN 2014」が千葉市の幕張メッセで開催される。10日はマイナーSQ(オプションSQ)の日。9月3日、4日に開催された日銀の金融政策決定会合の議事要旨が発表される。また、気象庁からエルニーニョ監視速報が発表される。出現せず、冬は冬らしくなったほうが景気にはプラス。
今週は今年のノーベル賞発表ウィーク。スケジュールは6日が医学・生理学賞、7日が物理学賞、8日が化学賞、9日が文学賞、10日が平和賞、13日が経済学賞の予定。日本人の有力候補は文学賞の村上春樹氏の他、物理学賞に理化学研究所創発物性科学研究センター(CEMS)センター長、東京大学大学院工学系研究科物理工学専攻教授の十倉好紀(とくら・よしのり)氏(60歳)の名があがっている。研究内容は「新しいマルチフェロイック物質の発見」で、この物質の関連銘柄にはFDK<6955>、日本電子<6951>、東陽テクニカ<8151>などがある。ちなみに十倉氏の実兄の十倉雅和氏は住友化学<4005>の現社長。
主要企業の決算発表は2月期決算の小売業大手の3~8月中間期決算がたけなわ。6日はジェイコムHD<2462>、CVSベイエリア<2687>、バイク王<3377>、メディアドゥ<3678>、北興化学<4992>、三協立山<5932>、シグマ光機<7713>、ヨンドシーHD<8008>、パルコ<8251>、井筒屋<8260>、イズミ<8273>、ベルク<9974>、7日はローソン<2651>、Jフロントリテイリング<3086>、丸栄<8245>、クリエイトSDHD<3148>、ケーヨー<8168>、東武ストア<8274>、インテリックス<8940>、8日はABCマート<2670>、ファミリーマート<8028>、東京個別指導学院<4745>、USEN<4842>、技研製作所<6289>、フロイント産業<6312>、ポプラ<7601>、マニー<7730>、ライフコーポレーション<8194>、BS11<9414>、乃村工藝社<9716>、吉野家HD<9861>。
9日はファーストリテイリング<9983>、久光製薬<4530>、明光ネットワークジャパン<4668>、日本電線工業<5817>、スリーエフ<7544>、マルエツ<8178>、松屋<8237>、近鉄百貨店<8244>、ポケットカード<8519>、毎日コムネット<8908>、プレナス<9945>、10日はパソナG<2168>、サカタのタネ<1377>、ヤマダエスバイエル<1919>、コシダカHD<2157>、柿安本店<2294>、ディップ<2379>、ネクステージ<3186>、日本毛織<3201>、コスモス薬品<3349>、クリレスHD<3387>、レナウン<3606>、ヒトコミュニケーション<3654>、トーセ<4728>、MORESCO<5018>、津田駒工業<6217>、東洋電機製造<6505>、カッパクリエイトHD<7421>、コーナン商事<7516>、ガリバーインターナショナル<7599>、イワキ<8095>、島忠<8184>、リンガーハット<8200>、高島屋<8233>、歌舞伎座<9661>、セントラル警備保障<9740>が発表する予定。
新規IPOは再上場を含めて今週は2件。8日にはヤマシンフィルタ<6240>が東証2部に上場する。横浜市が本社でフィルタ製品の研究開発、製造、販売を手がけるメーカー。公開価格は2800円。9日にはすかいらーく<3197>が東証1部に再上場する。東京都武蔵野市が本社でファミリーレストランの草分け。「ガスト」「ジョナサン」「バーミヤン」などを運営する。公開価格は1200円だが、これは仮条件価格の下限で、予定よりも減らしたとはいえ公開株式数が5566万株でケタ外れに大きいことともあいまって不安がつきまとう。ベインキャピタルの虫のいいエグジット(出口)戦略にマーケットはまともにお付き合いしてくれるのか? それとも外資系投資ファンドなど所詮は他人で、いきなりボロボロ下落する地獄をみる「出口なし」の不条理劇を演じてしまうのか? すかいらーくの運命は投資家の手中にある。