【今週の展望】SQ明け週はどこまでリカバリーできるか?

2014年10月13日 20:11

 今週、10月第3週(14~17日)は13日の月曜日が「体育の日」で祝日休場なので4日間の取引。世界の主要国の株式市場の休場は、13日にカナダのトロント市場が「感謝祭(サンクスギビング・デー)」の祝日で休場する。アメリカの感謝祭は今年は11月27日。カナダは冬が来るのが早いから早く済ます。同じ13日はアメリカでは1492年のコロンブスのアメリカ大陸〃発見〃を記念する「コロンバス・デー」で為替市場、債券市場は休場するが、株式市場は開く。

 国内の経済指標は、14日は9月の国内企業物価指数、マネーストック、15日は9月の首都圏・近畿圏マンション販売、8月の鉱工業生産指数確報値・設備稼働率、9月の工作機械受注確報値が、それぞれ発表される。

 13日にノーベル経済学賞の受賞者が発表される。日本人で候補に挙げられるのはスタンフォード大学名誉教授の雨宮健氏、プリンストン大学教授の清滝信宏氏。もしも「21世紀の資本論」を著した43歳のトマ・ピケティ氏(パリ経済学校教授)が受賞したらビッグサプライズ。15日にファーストリテイリング<9983>のユニクロ発表会が開かれ、柳井正CEOが記者会見を行う。17日は黒田日銀総裁が全国信用組合大会で挨拶する。

 主要企業の決算発表は、15日までは2月期決算企業の3~8月中間期の発表が多く、16日から3月期決算企業の4~9月中間期の発表が本格的に始まる。

 14日はビックカメラ<3048>、東宝<9602>、ウエストHD<1407>、タマホーム<1419>、キャンドゥ<2698>、ヴィレッジヴァンガード<2769>、住江織物<3501>、ネオス<3627>、モバイルクリエイト<3669>、T&CHD<3832>、リソー教育<4714>、千代田インテグレ<6915>、佐鳥電機<7420>、リーバイ・ストラウス<9836>、東天紅<8181>、市進HD<4645>、いちごGHD<2337>、SFOODS<2292>。15日はドトール日レスHD<3087>、古野電気<6814>、アデランス<8170>、松竹<9601>、ブロンコビリー<3091>、日置電機<6866>、鉄人化計画<2404>、JIN<3046>、ウエルシアHD<3141>、白鳩<3192>、サイゼリヤ<7581>、ベスト電器<8175>、文教堂GHD<9978>、大庄<9979>、TSIHD<3608>。16日は総合メディカル<4775>。17日は光世証券<8617>、東京製鉄<5423>、ワイ・イー・データ<6950>、安川情報システム<2354>。

 新規IPOは今週、超大物が1件。16日にリクルートHD<6098>が東証1部に直接上場する。東京が本社で事業内容は「販促メディア事業、人材メディア事業、人材派遣事業等を営む子会社の経営管理及びそれに付帯関連する事業」。公開価格は仮条件上限の3100円。公開株式数は3773万株で、LINEの上場が延期になり「2014年最大のIPO」は確実。今年の新規IPOは「公開価格>初値」の「黒星」が10個あるが、半数の5個を公開株式数200万株超えの大型IPOが占める。引き分けを除いた「勝率」は全体は73%だが、大型IPOは58%と分が悪い。引き分けだったすかいらーく<3197>と違って前評判が良く白星はまず確実と思われるが、取引開始直後、公開価格の数十~数百円高程度の初値があっさりつく「辛勝」では市場関係者を落胆させ、後に控える大型IPOに悪影響を及ぼしかねない。10月に入って沈滞気味のマーケットへの景気づけの意味でも、買い気配で始まり初値が公開価格より1000円以上高くなる「快勝」がほしいところ。

 海外の経済指標はいつも油断ならない中国の経済指標にまず注意。13日に貿易収支、15日にCPI、PPIが発表される。14日のドイツのZEW景況感指数、15日のアメリカの小売売上高はネガティブな数字が出てくる可能性がある。

 13日は中国の9月の貿易収支、14日はフランスの9月の消費者物価指数(CPI)、8月の経常収支、英国の9月の消費者物価指数(CPI)、ドイツの10月のZEW景況感指数、15日は中国の9月の消費者物価指数(CPI)、生産者物価指数(PPI)、ドイツの9月の消費者物価指数(CPI)確報値、アメリカの9月の小売売上高、生産者物価指数(PPI)、10月のNY連銀製造業景気指数、16日はユーロ圏の8月の貿易収支、アメリカの9月の消費者物価指数(CPI)確報値、鉱工業生産指数、設備稼働率、10月のフィラデルフィア連銀製造業景況感指数、NAHB住宅市場指数、8月の対米証券投資、17日はアメリカの9月の住宅着工件数、建設許可件数、10月のミシガン大学消費者信頼感指数が、それぞれ発表される。

 13日はルクセンブルクでユーロ圏財務相会合が開かれる。続けて14日はEU財務相理事会が開かれる。15日は韓国銀行(中央銀行)が政策金利を発表。アメリカで「ベージュブック(地区連銀経済報告)」が公表される。16~17日にイタリアのミラノでアジア欧州首脳会議(ASEM)が開かれる。16日にアップルが新製品発表会を開くが、噂の「新型iPad」がベールを脱ぐかもしれない。17日にはイエレンFRB議長がボストン連銀主催会合で講演を行う。

 アメリカ主要企業の7~9月期決算はピーク。14日はJPモルガン・チェース、ジョンソン・エンド・ジョンソン、ウェルズ・ファーゴ、シティG、インテル、15日はバンクオブアメリカ、ネットフリックス、アメリカンエキスプレス、イーベイ、16日はゴールドマンサックス、IBM、シュルンベルジェ、AMD、サンディスク、グーグル、17日はGE、モルガンスタンレーが発表する予定。