地方創生、地方の思いをどう受け止める?

2014年10月25日 18:09

画・地方創生、地方の思いをどう受け止める?

安倍首相は21日、官邸で開催された「国と地方の協議の場」において、「地方創生は内閣の最重要課題。これまでとは異次元の施策に取り組んでいく」と石破地方創生相ら関係閣僚、全国知事会など地方6団体の代表者らが出席した会議で発言した。

 地方創生が安倍政権にとっても非常に重要なテーマとなっている。安倍首相は21日、官邸で開催された「国と地方の協議の場」において、「地方創生は内閣の最重要課題。これまでとは異次元の施策に取り組んでいく」と石破地方創生相ら関係閣僚、全国知事会など地方6団体の代表者らが出席した会議で発言している。

 この会議では、国と地方が、地方創生の推進、来年度の概算要求、地方分権改革の推進について(権限移譲等の主要課題、提案募集方式等)などについて協議された。この場において、全国知事会長の山田京都府知事は、人口減対策のための交付金の創設、企業の本社機能の地方移転などの東京一極集中防止対策などを要望した。

 地方6団体の提出資料を見てみよう。「少子化対策の抜本的な強化」「東京圏への一極集中を是正し、地方の活力を取り戻す仕組みづくり」「地域経済の活性化」「安心・安全な暮らしを守る基盤づくり」「地方意見の反映と情報提供」「たゆみなき地方分権の実現と大胆な法令・制度等の見直し」「地方が自立して地方創生・人口減少対策を実現できる財源の確保」という項目で構成されている。

 「東京圏への一極集中を是正し、地方の活力を取り戻す仕組みづくり」については、地方への移住・定住の促進を図るため、移住・定住情報をワンストップで提供すること、希望者を手厚くサポートする仕組みを創設すること、地方大学の活性化策を強化し地方における多様な人材を確保すること、若者の地方からの流出抑制を図ること、企業の本社機能や政府機関等の地方への移転を促進すること、田園回帰の動きを加速させ食料生産や国土保全等、農山漁村が有する価値を高めるための様々な政策を実施すること、都市と農山漁村の交流を促進することなどの具体的な内容が並んでいる。

 なかなか面白い政策提案が並んでいる。ただし、非常に成果を出すのが難しいことも現実だ。国がどのように施策に取り組んでいくのか。安倍首相が「異次元」と発言したが、どういった意味で「異次元」なのだろうか、期待していきたい。(編集担当:久保田雄城)