14年の再エネはFIT見直しで仕切り直し

2014年12月30日 13:18

 資源エネルギー庁によると、再生可能エネルギーとは、法律で太陽光、風力、水力、地熱、太陽熱、大気中の熱その他の自然界に存在する熱、バイオマスが規定されている。近年、CO2による環境問題や東日本大震災における原発問題で早急な導入が叫ばれており、官民一体で数多くの発電所建設プロジェクトが進められている2014年も、太陽光発電をはじめとして、多くの再生可能エネルギー発電所の稼働やプロジェクトが開始された。以下で、それぞれの近況をまとめる。

 まず、太陽光発電は2014年3月に稼動件数は1000件を越えた。そして、その後も各地でメガソーラーの新設が発表され、14年8月に開催した新エネルギー小委員会における太陽光発電協会(JPEA)の発表によると、太陽光発電システムの国内市場は2013年度には約2兆5000億円に達した。

 風力発電については、我が国は他国と比べ台風が多いため、それに耐えうる風力発電施設の建設には多大なコストがかかる。このため、導入には消極的だった。しかし、このところ活発な動きを見せ始め、一般社団法人日本風力発電協会(JWPA)によると、2014年3月末には推定累積導入量が271.5万kW、全国419発電で1,948基となっている。

 水力発電は、1960年代は国内の発電量の約50%を占めるなど、かつては日本における発電法の重要なポジションにあった。しかし、ダムや河川が開拓しつくされ、どんどん縮小、今では総発電量の1割を占めるに過ぎない。しかし、14年には再生可能エネルギーのひとつとして、見直され始めている。政府の公的な資金援助をうけて、小規模の水力発電所を作ろうとする動きもあるようだ。

 バイオマス発電は、原料となる広範囲にわたる資源の収集・運搬・管理にコストがかかるという課題がある。このため、日本では総発電量の0.5%を占めるに過ぎなかった。しかし、近年、太陽光発電を追い上げようとする動きがでてきている。2014年には三井物産が、メガソーラーに匹敵する発電規模約5.8MWの木質バイオマス発電所プロジェクトを開始するなど、目立った動きが多かった。

 しかし、これらの動きに待ったをかけたのが、経済産業省による固定価格制度(FIT)の見直しだった。メガソーラーの建設ラッシュで、供給が需要を上回ったからだ。電力会社は新規参入の凍結と受け入れの停止をせざるを得ない状況になった。これを受け、北海道電力、東北電力、四国電力、九州電力、沖縄電力5つの電力会社は、2014年10月、再生可能エネルギーFITに基づく発電電力の新規受け入れを中止すると発表した。

 これよって、再生エネルギーの新規導入はいったん凍結された。凍結後すぐに九州電力が50kW未満の電力について再生可能エネルギー発電の買取を再開するなど、大事にはいたっていないようだ。ただし。今回の凍結が再エネの今後に大きく影響するのは間違いない。原発問題の恐怖から熱に浮かされていたともいえる再生可能エネルギーにとって2014年は仕切り直しの年だったと言える (編集担当:慶尾六郎)