今や国民病といわれる花粉症。日本人の20%以上が罹患しているとも言われ、医療費の負担や労働力の減少など、国家的な損失も大きく、社会問題となっている。しかも、これまで罹ることが少ないといわれていた子どもの花粉症も年々増加傾向にあり、すでに罹患率が3人に1人が花粉症だとの報告もある。
子どもの花粉症は、大人と少し異なるようだ。大人の花粉症の場合、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみなどが主な症状だが、子どもの花粉症はくしゃみが少なく、鼻づまりが多くみられる特徴がある。子どもの場合、大人よりも鼻腔が小さいために詰まりやすいのだ。また、粘着力のある鼻水がでることも鼻づまりの原因になっている。大人の症状とは様子が違うので、風邪の症状と勘違いしてしまうケースも多い。当然、風邪薬などを飲んでも効くはずはなく、一旦「風邪」と思い込んでしまったばっかりに、長引く症状に辛い思いをすることもあるようだ。
風邪と花粉症の見分け方のポイントとしては、目のかゆみを伴うかどうかがある。子どもの花粉症の場合はとくに、目の症状も高い率で発現することが分かっている。頻繁に目のあたりをこすったり、目の充血や目のまわりのむくみなどが見られるようなら、花粉症の可能性が高いと考えてもいいだろう。目薬などは一般向けのものを使用しても良いのだろうか。
そんな中、ロート製薬から子供向けの抗アレルギー処方目薬「ロート アルガード こどもクリア」が新発売され、シーズン前にもかかわらず注目を集めている。同製品はその名の通り、子ども向けの目薬で、無香料・無着色、防腐剤無添加の目にしみにくい処方設計になっている。また、子どもでもさしやすいフリーアングルノズルを採用している点も、同社の目薬事業100年に渡る歴史の中で、目薬容器の発明にも力を入れてきたロートらしい心遣いだ。
処方成分は、かゆみを抑えるクロルフェニラミンマレイン酸塩のほか、炎症を鎮めるグリチルリチン酸ニカリウム、傷ついた瞳の修復をサポートするビタミンB6・L-アスパラギン酸カリウムを配合。花粉やハウスダストでダメージを受けた子どもの敏感な目に、優しいさし心地で作用する。また、アレルギー症状のほか、水泳の後や、これからの季節、スキーなどで雪目などの眼炎症にかかったときにも効果を発揮するという。
子ども、とくに乳幼児は自分ではなかなか症状が把握できない。目の不快感から機嫌が悪くなったり、親の言うことを聞かなかったりということもある。子どもの鼻づまりが発生したら、これからは風邪だけではなく、花粉症も疑った方がいいかもしれない。(編集担当:石井絢子)