シリアでの邦人拘束事件で官邸に対策室

2015年01月21日 08:44

菅義偉官房長官は20日夕の記者会見でシリアでの邦人拘束事件について「イスラム国によって発出されたとみられる動画が20日にインターネット上で配信され、動画では邦人とみられる2名の殺害が予告されている。その真偽について現在確認中だ」としたうえで「これが事実であるとすれば、人命を盾にとって脅迫することは許し難い」と批判した。

 菅官房長官は「日本国政府として関係各国等と協力しつつ、当該邦人の早期解放に向け、最大限の努力を尽くす」と解放するよう最善を尽くす考えを強調。

 菅官房長官は「16時に総理に連絡を取り、以下の2点について指示を受けた。第一は事実関係の確認に全力を尽くすこと。第二は関係各国等とも協力をし、人命第一に対応することだった」と述べ、外務副大臣をヨルダンのアンマンに派遣し、現地で指揮を執る。東京においても15時に官邸対策室を設置し、外務省においても緊急対策本部を設置したと発表した。

 佐藤正久元防衛大臣政務官は「イスラム国の日本人人質殺害予告ビデオ、背景は合成との見方も。今回のビデオにおいても左右の人の影が違うと指摘も」とツイッターに載せたほか「安倍総理が表明した2億ドルは避難民に対する人道支援であり、イスラム国のビデオ声明にあった用途(イスラム国に対する戦いに2億ドルを支援するの)とは違う」と強調。「今は各種チャンネルを使い、解放に向け努力することが極めて大事」と19時にアップした。また「総理の中東訪問に合わせた可能性も?」と今回の事件についてツイッターしている。いずれにしても、政府は難しい対応を迫られている。(編集担当:森高龍二)