春は学生や新社会人にとって新生活の始まる季節であり、何かと忙しくなる季節ではあるが、しかし春はそうした新生活を迎える学生や新社会人に対して、各携帯会社が様々な割引キャンペーンを実施する季節でもある。だが、そうした割引キャンペーンの実施は、大手キャリアだけに限った話ではない。昨今、異業種からの参入が活発な格安スマートフォン(多機能携帯電話)、いわゆる「格安スマホ」においても、そうした春の割引キャンペーンが行われている。
流通大手のイオン<8267>は23日、イオンが販売する格安スマートフォン「イオンスマホLTE」ALCATEL(アルカテル)、モバイルWi-Fiルータ、タブレットパソコンを新規で契約した人を対象に、半年間「WAONポイント」をプレゼントし月額通信基本料金を実質無料にするという割引キャンペーンを実施するとの発表を行った。実施期間は1月24日から2月28日までで、イオンはこの割引キャンペーンにより学生や新社会人などの若い年齢層の新規顧客を獲得したい考えだ。
この割引キャンペーンにより実質無料となるのは月額通信基本料金で、「イオンスマホLTE」ALCATEL の場合、月額通信基本料金は1782円(税込)。端末代金は24回払いで月額1436円(初回のみ1445円)、通話料は30秒で21円となる。そして割引キャンペーンの対象製品を新規で契約した人は、3月15日までに手続きを行い月々の端末代金や通話料などを支払うと、4月から9月までの間に毎月中旬に月額基本料金に相当する「WAONポイント」を受け取ることができる。
日に日にそのシェアを拡大させつつある「格安スマホ」だが、その魅力はもちろん「安さ」にある。今回イオンが発表したこの割引キャンペーンにより、その安さがさらに際立つ形となり、これを契機に「格安スマホ」に乗り換えるユーザーもいることだろう。しかしこうした状況を大手キャリアが見過ごすはずもなく、きっと何らかの対抗策を講じてくることだろう。「格安スマホ」の台頭により、また新たな「価格競争」が巻き起こりそうな気配だ。(編集担当:滝川幸平)