ここ2年ほどで、すっかり定着したコンビニコーヒー。マイボイスコムが今年(2015)年1月、全国の男女約1万人を対象に行った調査では、コンビニエンスストア利用者のうち、直近1年以内にコンビニコーヒーを購入した人は6割に達し、4割強だった前回調査(14年)より増加した。1年前の調査では、コンビニコーヒーを全く買ったことのない人が半数を占めていたが、今回は3人に2人が「購入経験あり」となっている。
普段利用するコンビニは、全体では「セブンイレブン」が73.3%で1位、「ローソン」「ファミリーマート」が各5~6割で上位を占めた。各社の出店戦略上、東北、北陸、近畿、四国などでは「セブンイレブン」がやや少なくなっており、四国では「ローソン」が1位となっている。コンビニ利用者に対し、「直近1年間にどのくらいの頻度でコンビニコーヒーを購入したか」聞いたところ、「月に1回未満」が17.1%でボリュームゾーンを占めた。一方、「週1回以上」購入するヘビーユーザーも2割強いる。特に男性の利用率が高い。
直近1年間にコンビニコーヒーを購入した人に対し、購入したコンビニをいくつでも答えてもらったところ、「セブンイレブン」が69.9%と最も多かった。「ファミリーマート」「ローソン」がそれぞれ約4割で続く。いずれのコンビニも14年調査より購入率が増えており、特に「ファミリーマート」は16ポイントも増加(14年:28.7%→15年:44.5%)している。ファミリーマートは14年4月、ひきたてコーヒーのSサイズを20円値下げし、税込み100円にした。他社と同じ「100円」を打ち出したことで、利用者が増えた可能性もある。
コンビニコーヒーの購入理由では、「価格が安い」「値段の割においしい」「缶コーヒーやペットボトル入りコーヒー等よりおいしい」が各4~5割で上位にあがった。今後の利用意向を尋ねた結果でも、「利用したい」「まあ利用したい」の合計が49.5%を占め、「利用したくない」「あまり利用したくない」の合計26.5%を上回っている。ただ、利用したくないと答えた人の中には、「家でも十分おいしいコーヒーを飲めるのに、わざわざコンビニへコーヒーを買いに行くのは面倒(男性51歳)」とか、「機械やコップに埃がたまってそう(女性38歳)」など、ハードルを感じる声も目立った。今後はこうした顧客をいかに取り込むかも重要だろう。(編集担当:北条かや)