JA全中 政府・自民の農協改革案受け入れへ

2015年02月10日 08:17

JA全中(全国農業協同組合中央会)の萬歳章会長は9日、政府・自民の農協改革案の内容を受け入れる旨、明らかにし、農家の所得増、地域活性に努める意向を示した。改革案はJA全中を社団法人に転換する。これに伴いJA全中が有してきた地域農協の経営状態などを監査する監査権や指導権はなくなる。監査は公認会計士が行えるようにし、地域の農協が監査法人を選択できるようにする。

 萬歳会長は5日の記者会見でも「農業所得の増大、地域の活性化・にぎわいを取り戻し、農業を成長産業とすることを目的とする自己改革にしっかり取り組んでいくべき」とし、農業の成長産業化を図る必要での認識では政府・自民党と共有していた。

 菅義偉官房長官は「日本の農産品は安全で美味しいとの評判も高いので、政府としては農業を真に発展させるための改革を行っていきたい」と語った。

 菅官房長官はJA全中がこれまで全国の農協に対し会計監査と業務監査を行ってきていたので、「まさに全国一律じゃないですか」と指摘し、「農業は地域にそれぞれ特色があって、魅力がある。なので、地域の農協が主体になって、これからは商社やスーパー、コンサルとも連携できるだろう。いろんな可能性が広がる」と経営面や流通面での広がりにも今回の改革によって期待できるとの考えを示した。(編集担当:森高龍二)