一転「トクホ認定」、ノンアルコールトクホは健康ブームを巻き起こせるか

2015年03月15日 19:27

画・一転「トクホ認定」、ノンアルコールトクホは健康ブームを巻き起こせるか

ノンアルコール飲料のトクホ申請が先月許可された。この2つのノンアルコール飲料のトクホ申請が許可されたことにより、アサヒビール<2502>とサントリービール<2587>もトクホ表示をすでに消費者庁に申請した。

 ノンアルコール飲料のトクホ申請が先月許可された。今回、トクホ申請が許可されたのは、サッポロビール<2501>の「サッポロプラス」と花王<4452>の「ヘルシアモルトスタイル」の2つの商品である。

 この2つのノンアルコール飲料のトクホ申請が許可されたことにより、アサヒビール<2502>とサントリービール<2587>もトクホ表示をすでに消費者庁に申請した。さらにキリンビール<2503>も申請を出したもようである。

 ビール業界上げてのトクホ申請となっている。だが、ノンアルコールトクホはヒット商品となりえるのだろうか?ここまでノンアルコール飲料のトクホが業界に注目されるのは、

 キリンビールのメッツコーラのトクホコーラの成功があるからであろう。

 トクホコーラがヒットした理由は、「トクホとコーラという意外性のある組み合わせ」である。この意外性が消費者の興味を引き、ヒットに結びついたのだ。ノンアルコールトクホも意外性のある組み合わせという点ではヒットする可能性は高い。さらにメタボに悩む中高年にとっては、ビールテイストでありながら脂肪を燃やしてくれるとなると願ったりかなったりである。消費者の要望とマッチしたという点でもヒットの可能性は高いのである。

 一方で、ノンアルコールトクホは、未成年者の飲酒の引き金になることが懸念されており、販売時の対策が課題となっている。今回のトクホ許可について消費者庁は、販売時の年齢確認、酒類コーナーへの陳列など、ノンアルコール飲料に対する販売業界の自主基準を2製品でも徹底することを許可の条件に盛り込んでいる。

 さらに、対策が不十分なら許可の取り消しもあり得るとした。厚生労働省の調査研究によると、ノンアルコール飲料が30%近い中高生に飲まれているとの結果がでている。

 現在のノンアルコール飲料に関する取り組みでは、未成年者への配慮が担保されない懸念がある。

 販売の主力となるであろう大手コンビニの中には、仮に未成年者が購入しようとしても拒否できるかどうか分からないとして、販売を見合わせる動きがあるのもこのようなことが理由なのであろう。メタボに悩む中高年にとって、ノンアルコールトクホは夢のような飲み物でありトクホコーラ以上のヒットも夢ではない。しかし、現状では販売方法に厳しい注文が付けられており、大手コンビニも販売を自粛する動きがある。このような状況をいかに打破していくか。ノンアルコールトクホがトクホコーラヒットの再来の鍵となるであろう。(編集担当:久保田雄城)