安全第一にエネルギー自給率確保 総理

2015年04月08日 10:19

 自民党の原子力政策・需給問題等調査会は安倍晋三総理に対し、エネルギーミックスに対する提言を7日、行った。政府のエネルギーミックス策定を前に提言を反映させることを求めている。エネルギー自給率については「震災前(約20%)を上回る水準(概ね25%程度)を目指ように」求めている。

 安倍総理は「提言を踏まえて策定にかかる。まず、安全を第一に考え、安定供給を図り、エネルギーの自給率をしっかり確保していく」と答えた。

 提言では「安定供給、経済効率性、環境適合、安全性(3E+S)」というエネルギー政策の原点に立ち返り、具体的な政策目標を明らかにした上で、実現可能でバランスのとれたエネルギーミックスを導き出すことが不可欠」としている。「原子力については、いかなる事情より安全性を最優先すること」とした。

 経済効率では「エネルギーコストの上昇を将来にわたって固定化することなく、再生可能エネルギーの導入拡大や原発依存度の低減等を実現する中でも、電力コストは震災前に回復させることを目指し、可能な限り現在の水準よりも低下させること」を要請し「これを実現するため、欧米の多くの国で、漸減傾向にあるが、現状6割以上となっているベースロード電源の比率について、わが国において国際的に遜色のない水準を確保すること」と抽象的な表現で、ベースロード電源の比率を「国際的に遜色のない水準を確保」するよう求めた。(編集担当:森高龍二)