懸念された6日は小幅安。SQ週でも3日連騰し、木曜日と金曜の朝は「2万円まつり」。しかし達成後は「モーニングアフター」。
日経平均終値は242.56円高の19640.54円、TOPIX終値は+17.84の1578.55。売買高は20億株、売買代金は2兆4149億円。値上がり銘柄数は1290、値下がり銘柄数は480。上昇セクターは32業種で上位は鉱業、石油・石炭、鉄鋼、保険、その他金融、非鉄金属、銀行、卸売など。下落セクターは空運のみ。
8日の日経平均は続伸。NYダウは3日ぶり小反落の5ドル安でNASDAQも小反落。ドル円は円安が進行して120円台にしっかり乗せ、CME先物は一時19870円まで上昇し清算値は19780円。「SQ週の水曜日」の日経平均は89円高の19729円と19700円台に乗せて始まった。午前9時13分には19773円まで上昇し、3月23日の終値ベースの年初来高値19754円を抜き、同じ日につけたザラ場ベースの年初来高値19778円にあと5円まで迫る。東京では「春の雪」が降っても東証の場内はホット。しかし9時台はおおむね19730～19760円のレンジで行ったり来たりし伸びきれない。10時を回ると下落し10時6分に19702円、10時52分には19693円の安値をつけるが、そのたびにすかさず押し目買いが入りV字回復するところに新高値更新を経由して2万円に向かう「マーケットの意志」が感じられる。その後は19700円台で日銀会合の結果を待ちながら、前引けは82円高の19723円だった。
後場は高く再開して19760円を超えるところまで上昇する。昼休みが終わっても日銀会合の結果が発表されず、昨年10月31日の「黒田バズーカ第2弾」と同じパターンで「ひょっとすると」と思わせたが、「現状維持」という結果が午後0時37分に出た。反対1は〃反逆のカリスマ〃木内審議委員。次回会合は4月30日の1日だけだが、そこで追加緩和があるとほのめかす国会議員がいる。昨年10月31日も1日だけの日程だった。日銀会合イベントを通過すると日経平均は19720円付近まで急落するが、ここでもすかさずV字回復して、さらに「倍返し」。0時56分にザラ場ベースの年初来高値19778円をあっさり通過して1時までに19800円台にタッチ。1時19分には19845円まで上昇して、2000年4月14日以来15年ぶりの高値。2万円まであと155円に迫った。
1時台前半は19800円台を手堅くキープしていたが、日銀会合の結果は追加緩和なしでドル円の円高が進行し120円を割り込んだ後半は19700円台に戻る。2時に景気ウォッチャー調査の結果が発表された。現状判断指数は52.2で前回の50.1も市場予測の50.5も大きく上回り4ヵ月続けて改善したが、先行判断指数は53.4で前回の53.2を上回ったものの市場予測の53.5に届かなかった。1日発表の日銀短観ほど悲観的ではないが、現状判断に比べて先行判断にやや陰りがみられる。発表直後、日経平均は19800円に一時タッチする反応をみせたが、すぐ19700円台に戻った。2時台は19770～19800円のレンジの小動きで推移し、大引けは149円高の19789円。「SQ週の水曜日」でも大きな波乱はなく、ザラ場でも終値でも年初来高値を更新して終えた。
今週の新規IPOはこの日の1銘柄のみ。バイオ、再生医療関連銘柄のサンバイオ＜4592＞が東証マザーズに上場した。公開価格2000円に対し14.5％低い1710円の初値がつき、人気セクターながら「初値＜公開価格」の黒星。新規IPOの連勝は9でストップし、今年2敗目を喫した。東証や投資家の怒りを呼んだgumi＜3903＞が悪いのか？ それともこのところバイオ関連銘柄の株価がパッとしないせいなのか？
日経平均終値は149.27円高の19789.81円、TOPIX終値は+9.92の1588.47で年初来高値はまだ6ポイントも上。売買高は22億株、売買代金は2兆6048億円。値上がり銘柄は1314、値下がり銘柄は440。上昇セクターは29業種で上位は鉱業、電気・ガス、小売、石油・石炭、医薬品、サービス、食料品、空運など。下落セクターは保険、パルプ・紙、ゴム製品、輸送用機器の4業種だった。
9日の日経平均は大幅に3日続伸。NYダウは27ドル高と小反発。FOMC議事要旨で少数ながら6月利上げ主張派がいたため発表直後に為替市場が乱高下したが、株価への影響は大きくはなかった。朝方のドル円は120円台前半でCME先物清算値は19875円。日経平均は61円高の19851円で始まり年初来高値更新でスタートする。TOPIXは1592.49で始まり年初来高値まであと2ポイントあまり。午前9時19分に19822円まで下げてTOPIXが前日終値ジャストにタッチした後は一本調子に上昇し、9時台のうちに19900円を突破して9時59分に19929円の高値を取る。2万円まであと71円に迫り、2万円タッチがイヤでも意識される。10時を回っても高値更新の勢いは止まらず、10時6分にあと54円の19946円をマークし「2万円カウントダウン」の緊迫感が高まる。TOPIXも年初来高値を更新したが日経平均と比べれば前日比の上昇率が小さく、先物主導で「SQの前にとりあえず行ってしまえ」という「2万円まつり」の色彩が濃厚。しかしその先物も19970円どまりで「アタック失敗」後は現物は19900円そこそこまで下げる。東京都心部オフィス空室率は21ヵ月連続で改善し、賃料は15ヵ月連続で上昇。その後の前場は19910～19930円付近での小動きが続き、前引けは127円高の19917円だった。
