今や友人・知人とのコミュニケーションには欠かせないものとなったSNS。便利な一方、簡単に他人を誹謗中傷したり、いじめに使われたりしやすいなど、負の側面も指摘されている。モバイルマーケティングを手がけるMMD研究所が行なった調査では、10代の30.7%、20代の22.7%、30代の4.9%が、小・中・高校生のころ、自分自身や友人・知人がネット上で誹謗中傷(悪口の書き込みなど)をされているのを「見たことがある」と回答した。調査は同研究所が今年6月15日、10代~30代の男女377人を対象にウェブアンケートで実施。
ネットでの悪口の書き込みなどを実際に「見たことがある」と回答した人に、誹謗中傷を見た場所を複数回答で聞いたところ、「SNS」が60.8%で最多となった。次いで「掲示板(31.1%)」、「メッセンジャーアプリ・チャットアプリ(23%)」、「ブログ・無料ホームページ、プロフィールサイト(18.9%)」などとなっている。
また「インターネットを使い始めたころ、インターネットを使用する際の注意点やマナーを教わった経験があるか」聞いたところ、10代の23.6%、20代の28.3%、30代の47.1%が「特に誰からも教わらなかった」と回答した。年代が上がるにつれて、ネットの正しい使い方を「誰からも教わらなかった」とする割合が高くなっており、10~20代と30代の差は20ポイントにも達している。
10代と20代では「学校で教わった」という人が最も多く、それぞれ約50%だった。次いで「家庭で教わった」(10代:30.1%、20代:26%)との回答も目立つ。今の10代や20代は、小中学生の頃から携帯やスマホが急速に普及した世代。出会い系サイトやSNSの危険性などを、学校教育の中で教わる機会が多かったのだろう。
全回答者を対象に、「インターネット利用に関するルールをどの年代から教えるべきか」尋ねたところ、いずれの世代でも「小学生から必要だと思う」との回答が最も多かった。10代では66.9%、20代では75.8%、30代でも63.1%が「小学生から」ネット利用のルールを教えるべきだと考えている。「小学生には必要ないが、中学生くらいから必要」「小中高で教える必要はない」という人は、全世代でそれぞれ2割に満たなかった。(編集担当:北条かや)