民主党の岡田克也代表は9日、日弁連呼びかけによる国会内での安保法制学習会であいさつし「国会は、来週以降極めて緊迫した事態を迎える」と緊迫感を示し、政府・与党による安保法案採決が15日にも行われることに「それを止めることができるのは国民の声。国民の声でこのとんでもない法案を何とかして阻止するために、ぜひ皆さんの力を貸してほしい」と呼びかけた。
岡田代表は「存立危機事態という概念があいまいで、最後は諸般の事情を勘案して内閣が決めるという。戦争を始めるかどうか、武力行使するかどうかを、それだけ幅広い裁量の中で総理が決める。しかも安倍総理。これで不安に思わない人はいない」と議論がまだまだ足りないとして、早期の採決を強くけん制した。
また、蓮舫代表代行は記者会見で安倍総理が自民党のインターネット番組で安保法案が成立すれば自衛隊のリスクはむしろ低くなるとしたことについて「岡田代表が国会質疑で何度も自衛隊のリスクについて質問するなか、国会では答えず、自分たちの政党のネットテレビではぺらぺらと答えるのはあまりにも国民、国会に対し不誠実。どの部分でリスクが低くなるのか」と提起した。
蓮舫代表代行は「武器使用権限の見直しについて言及したものと報道では見ているが、一般的に戦地に極めて近い後方支援や駆けつけ警護等を含め武器使用権限を拡大し、例えば撃ってこられたから撃ち返すということが、むしろ交戦権の拡大というか、狙われるリスクは高まるのではないか。審議をする新たな材料になったのではないか。国会でもなめらかに答弁してもらいたい」と直球で答弁するよう求めた。(編集担当:森高龍二)