ブリヂストン<5108>が2015年6月中間連結決算を発表。それによれば、本業のもうけを示す営業利益が中間期として過去最高を更新したことがわかった。円安の影響や天然ゴムなど原材料価格の下落により利幅が増加したことなどが寄与した。ただし、国内の自動車需要の減少を受けて、国内タイヤ市場では依然として低迷が続いている。
ブリヂストンは7日に15年6月中間連結決算を発表。それによれば、売上高は前年同期比6.0%アップの1兆8554億円、営業利益は前年同期比6.6%アップの2377億円、経常利益は前年同期比5.9%アップの2329億円、純利益は前年同期比1.7%アップの1446億円という結果であった。国内は14年4月に実施された消費税増税に伴う駆け込み需要の影響により、乗用車用タイヤ、小型トラック用タイヤは前年を下回ったものの、北アメリカで乗用車用タイヤ、小型トラック用タイヤ、トラック・バス用タイヤが堅調に推移したことにより、売上高、本業のもうけを示す営業利益、純利益それぞれで中間期として過去最高を更新した。
セグメント別に見てみると、「タイヤ」の売上高は前年同期比6.0%アップの1兆5552億円、営業利益は前年同期比7.0%アップの2170億円、「多角化」の売上高は前年同期比8.0%アップの3116億円、営業利益は前年同期比0.2%ダウンの206億円であった。地域別に見てみると、国内の売上高は前年同期比0.4%ダウンの5773億円、営業利益は前年同期と横ばいの934億円、米州の売上高は前年同期比15.0%アップの9582億円、営業利益は前年同期比30.0%アップの1088億円、欧州の売上高は前年同期比0.5%ダウンの2114億円、営業利益は前年同期比0.8%アップの85億円という結果であった。米州での業績が全体をけん引した。
そして今回の結果を受けてブリヂストンは、通期の業績見通しのうち売上高を従来の予想から800億円増やして3兆9000億円に下方修正。営業利益を従来の予想よりも50億円増やして5240億円、経常利益を従来の予想よりも50億円増やして5060億円、純利益を従来の予想よりも10億円増やして3200億円にそれぞれ上方修正した。(編集担当:滝川幸平)