14年の世界のビール生産量は約1億9,100万kl 東京ドーム約154杯分

2015年08月20日 12:31

 連日の猛暑で仕事帰りや家でのビールが待ち遠しいという人も多いだろう。思いっきり汗をかいた後の冷えたビールは格別のものがある。日本のビールの老舗キリンでは、今回、世界各国のビール協会などに対して独自に実施したアンケート調査と最新の海外資料に基づき、計171の世界主要国および各地域について、2014年のビール生産量をまとめた。この調査は1974年分から統計開始しているという。

 その結果、世界のビール生産量は、約1億9,100万kl(前年比0.5%減)で、30年ぶりに前年を下回った。地域別では、アジア(前年比1.7%減、構成比33.9%)が6年連続トップ。5位のアフリカ(前年比5.2%増、構成比7.3%)は14年連続で増加した。

 国別では、中国(前年比3.1%減)が13年連続でトップ、アメリカ(前年比0.2%増)、ブラジル(前年比5.0%増)と続く。日本(前年比1.1%減)は昨年同様の7位。また、上位10カ国では、14年ぶりにロシア(前年比8.2%減)がメキシコ(前年比0.0%)を下回り、順位が入れ替わった。

 2014年の世界のビール生産量は、前年より約105万kl減(前年比0.5%減)の約1億9,100万klとなった。東京ドームをジョッキに見立てると、約154杯分(東京ドーム1杯分は約124万kl)に相当。1984年以来30年ぶりに前年を下回ったものの、対前年増減率では0.5%減と、ほぼ前年並みとなった。
 
 地域別では、アジア、ヨーロッパ、オセアニアが減少したが、その他の地域は増加となった。6年連続トップのアジア(前年比1.7%減)は、ベトナム(前年比9.0%増)、インド(前年比0.5%増)が増加したが、中国(前年比3.1%減)、タイ(前年比3.2%減)の影響で減少した。5位のアフリカ(前年比5.2%増)は14年連続で増加している。

 国別では中国(前年比3.1%減)が13年連続でトップとなった。ロシア(前年比8.2%減)は14年ぶりにメキシコ(前年比0.0%)を下回った結果、順位が入れ替わり、6位になった。上位25カ国のうち、10年以上連続で増加している国は、ナイジェリア(16年連続)、ベトナム(14年連続)、インド(12年連続)の3カ国になった。日本(前年比1.1%減)は昨年同様7位となった。

 2014年の世界のビール生産量を10年前と比較すると、約3,726万kl(24.2%増)の増加となった。増加量では中国(約1,718万kl)、ブラジル(約542万kl)、ベトナム(約272万kl)と続き、増加率ではベトナム(3.3倍)、ナイジェリア(2.9倍)、インド(2.9倍)と大きく増加した。

 上位10カ国でみると、ベトナムが27位から10位、11位から25位の間では、ナイジェリアが28位から13位、インドが34位から20位と、3カ国が入れ替わっている。(編集担当:慶尾六郎)