4日の日経平均は大幅反落。NYダウは23ドル高だがNASDAQはマイナス。ECB理事会は金融政策現状維持だったが、ドラギ総裁は「必要に応じて全ての手段を講じる用意がある」と発言し追加の量的緩和を示唆。ヨーロッパ市場は大幅高で反応した。新規失業保険申請件数は+1.2万人で市場予測より悪かったが、貿易収支は赤字が大きく縮小し、ISM非製造業景況感指数は前月比-1.3ポイントでも市場予測は上回った。午前中は200ドル高近くまで上昇したが、午後は雇用統計の発表、3連休を前にして上値が重くなり、利益確定売りでマイナスになる時間帯もあった。金先物は続落し1週間前の水準に戻りリスクオフ一段落。為替のドル円は120円台前半で前日とあまり変わらないが、ECBが成長率見通し、インフレ率見通しを下げたためユーロ円は133円台半ばまでユーロ安が進んだ。CME先物清算値は18220円だった。
日経平均は129円高の18312円で始まる。TOPIXも10ポイント以上高く開始。しかし序盤は「寄り天」で、先物主導でどんどん下げていく。アッと言う間に18200円を割ってマイナスに転落。18100円を割っていったん下げ止まったかに見えたが、午前10時前に再び急落が始まる。為替のドル円は120円を割り込んで円高進行。18000円の大台も守りきれず、10時ちょうどに17945円まで下げた。この日は上海市場は休場だが香港市場は開く。取引時間は日本時間で10時30分~1時、2時30分~5時。香港ハンセン指数はプラスで始まり、日経平均も一時18100円台にタッチしたが、その後はハンセン指数がジリジリ下がるのと歩調を合わせて徐々に下げていく。11時台は18000円の大台を保つことができず、前引けは205円安の17976円。香港は抜きにしても為替の円高、ユーロ安、いまだくすぶるFRBの9月利上げ説、アメリカの雇用統計の発表直前、アメリカの3連休前、そして利益確定売りの金曜日が重なると、こうも軟調になってしまう。
後場は17900円そこそこの安値更新で再開し、さらに下落していく。香港ハンセン指数は午前、マイナス圏に落ちて下げていく一方。為替は119円台前半まで円高が進行し、悪いことばかり重なる。挽回のきっかけをつかめないまま午後0時46分に17781円まで下げ、1時まで17800円そこそこで低迷。だが、売りの特急列車は発車したらなかなか止まらない。17700円も高速で通過し1時19分、17608円の安値更新。下げ幅は570円を超え、大荒れだった8月のザラ場安値(26日)を下回った。1時台は17700円台でくすぶっていた日経平均も、2時に香港市場が下げ幅を圧縮して再開すると17800円台にタッチする。しかしハンセン指数はプラスに浮上できず、逆に下げ幅拡大へ。日経平均も再び17700円台に。終盤は17800円を軸に小動きするが、終値は390円安の17792円で17800円台に乗せて終えられず、8月の終値最安値(25日)を下回った。TOPIXは1450を割り込んだ。
日経平均終値は390.23円安の17792.16円、TOPIX終値は-30.45の1444.53。売買高は26億株、売買代金は2兆6941億円。値上がり銘柄数は154、値下がり銘柄数は1699。値上がりした業種は電気・ガス1業種のみ。値下がり業種は32業種で、下位はその他金融、ガラス・土石、保険、情報・通信、化学工業、電気機器などだった。
今週の星取は1勝4敗。前週末8月28日の終値19136.32円から1344.16円下落して今週の取引を終えた。4ケタ安は前々週の1083円安以来で、率では-7.02%。週間で今年最大の下落だった。(編集担当:寺尾淳)