【今週の展望】日々の変動が大きすぎて毎日が「変化日」か?

2015年09月27日 20:34

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25日移動平均線も、日足一目均衡表の「雲」も今週、現実の値幅の近くまで降りてくる。でもそれが「ニュー・ノーマル」でいいのか?

 今週、テクニカル指標で下値が限定されるとすると、メドになるのは25日線-1σの17716円の前後だろう。25日に17500円を割るとすかさず押し目買いが入っていたので、それが2500円刻みのサポートラインになっているようだ。9月は1343円高の大暴騰を記録した9日以前は17500円が、9日以後は18000円がサポートラインになっていたが、「フォルクスワーゲン・ショック」の前週24日に再び17500円に下がってしまった。この傾向は今週も続くと考えられる。

 一方、上値のほうは、相変わらずボラティリティの上下動が大きく史上最高水準のカラ売り比率なので、ひとたび急騰すると踏み上げなど「ワルノリ」も出やすく、終値で18000円台を突破した勢いで25日移動平均の18399円に接近を試みる局面が、一度ぐらいはあるとみる。25日移動平均は日経平均株価がそこに収束する「均衡点」のような性質を持っていて、25日移動平均線つきのローソク足チャートを見れば一目瞭然だが、離れたらそこへ戻ろうとする力が働く。

 8月下旬の「プチ・パラダイムシフト」以来、25日線はずっと遠くに離れていたが今週、日足一目均衡表の「雲」とともに〃天孫降臨〃して、ようやく「17000円~18000円台ワールド」の中心に近づいてきた。日経平均が再び25日線に接する日も遠くないだろう。しかしその水準が東京市場の「ニュー・ノーマル」、中国語で「新常態」になってしまうようでは、ちょっとさびしい。

 ということで、今週の日経平均終値の変動レンジは17500~18400円とみる。

 中国にしても、フォルクスワーゲンにしても、テロも政変も大災害も、21世紀はそれまでは空想の中の出来事、空想すらしなかった出来事が、どんどん現実になっていく。「あらゆる現実は、かつては空想でしかなかった What is now proved was once only imagined」(ウィリアム・ブレイク)(編集担当:寺尾淳)