外務省は11日、児童売買、児童買春、児童ポルノ国連特別報告者が10月26日の記者会見で『女子学生の13%が援助交際を経験している』と語ったことの根拠を示すよう求めた結果、報告者は「数値を裏付ける公的かつ最近のデータはなく、記者会見における13%という概算への言及は誤解を招くものであったとの結論に至った。このため、今後この数値を使用するつもりはなく、国連人権理事会に提出する報告書でも言及しないとの説明があった」と発表した。
外務省は「13%という数値に関する今回の説明は事実上、発言を撤回したものと受けとめている」としたいうえで「外務省としては先方に対し、引き続き、客観的データに基づく報告書の作成を強く求めていく」と抗議を含めて、正していく考えを示した。
国連の人権理事会は個別の人権テーマごとに調査報告を行う「特別報告者」を任命する権限を有しており、マオド・ド・ブーア・ブキッキオ氏(オランダ)が昨年6月から特別報告者に就いている。
記者会見で同氏は援助交際を例としてあげ「これは女子学生の3割は現在『援交』をやっているというふうにも言われている」(外務省は通訳の誤訳で3割となり、後に13%と訂正発表した)などとした。いづれにしても、13%が援助交際を経験しているとの内容で、外務省は発言の撤回を国連人権高等弁務官事務所に強く求めるとともに、数字の根拠を示すよう求めていた。(編集担当:森高龍二)