ボジョレーヌーボー解禁日 ドン・キホーテでは600円台ワインも

2015年11月19日 08:21

画・ボジョレーヌーボー解禁日迫る ドン・キホーテでは600円台ワインも

ワインブームは到来してはまた少し落ち着く、という動きを繰り返しているが、ワインバーが多く開店するなど、ワイン人気は健在である。お酒は大人のお楽しみ、ということで、今週末はボジョレーヌーボーをゆっくりいただくのも大人の落ち着いた秋の過ごし方かもしれない。

 11月19日はボジョレーヌーボー解禁日だ。普段からワインを飲む人、そうでない人も、このワインの解禁日ということで世間がざわついていることは感じているはずだ。

 各社がこの解禁日に狙いを定めて各種自慢のボジョレーヌーボーを用意する中、ディスカウントストアのドン・キホーテ<7532>が679円(税抜き)のワインを販売する。

 元々ボジョレーヌーボーは今年のブドウの味を確認するものである。したがって気軽にワインを楽しむ、というコンセプトで各社が比較的低価格設定のボジョレーヌーボーを準備する中、同社の600円台ワインはその中でも群を抜く安さである。

 実は10年から国内市場での最安値に挑戦し続けてきた同社。今年も679円の格安価格でボジョレーヌーボーを提供、5年連続の国内市場最安値を目指すという。

 ここまでの価格を実現できたのは原料・輸送コストをできるかぎり抑え、現地での直接買い付けを行ったからだ。

 ドン・キホーテによれば、低価格ワインを提供することで、「初物」を慈しむ日本の文化を持つ人々に同じ趣旨を持つボジョレーヌーボーを味わっていただきたい、との思いがあるそうだ。

 679円は確かに安い。しかし肝心のワインそのもののラインナップには、13、14年の2年連続でボジョレーヌーボーのコンクールで最高金賞を獲得したカーヴ デュ シャトー デ ロージュボジョレー・ヴィラージュ・ヌーヴォー キュベ・ノンフィルターがある。こちらはさすがに600円台ではないが、価格は2180円とお手軽な値段であることは確かだ。

 ドン・キホーテと同じとまでいかなくとも、同じく低価格帯のボジョレーヌーボーを提供するのは流通大手イオン<8267>だ。こちらはオリヴィエ・ラヴィエ スウィート・シラー・ヌーボー、750mlで880円(税抜き)。イオンという身近な店で手軽に購入できるあたり、まさにカジュアル・ヌーボーである。

 一方、メルシャン(キリン)<2503>では180年以上の歴史があるフランスのワイン卸業者、アルベール・ビショー社のボジョレーヌーボーを提供する。こちらも2010年にはボジョレーヌーボーのコンクールで最高金賞を受賞している。その他、サントリーからは「ボジョレーの帝王」と言われる定番の「ジョルジュ・デュブッフ 2015」を発売する。

 ボジョレーヌーボーはブドウの出来を確認する試飲の要素が強い。つまり、「~年寝かせた」というようなものはなく、今年のブドウの味を確認しつつ、ブドウの無事収穫を祝うものだ。収穫を祝う、楽しいワインテイスティングととらえれば、特にワインをよく知らない人でも楽しめる、食欲の秋にぴったりなイベントでもある。

 「ハロウィーンの盛り上がりにはちょっとついて行けなかった」という「いい大人」もボジョレーヌーボーの解禁日には少しばかり羽目を外せるかもしれない。(編集担当・久保田雄城)