日立とテレ朝が共同でテレビのデータ放送を活用した「総合生活支援サービス」を展開

2015年12月12日 19:01

 日立製作所<6501>とテレビ朝日<9409>は、共同で企業や地方公共団体などの事業者向けに、テレビ朝日のデータ放送を活用して顧客や地域住民への情報配信などを支援する「総合生活支援サービス」を提供開始した。

 このサービスは、事業者の顧客や地域住民などが視聴するテレビ朝日のデータ放送画面に、事業者が提供する商品やセールに関する情報、地域情報といったさまざまな情報を配信するとともに、アンケートを通じた利用者の要望把握などの情報収集を支援するもの。これにより、事業者と利用者間における双方向コミュニケーションの活性化を目指す。今回は、テレビ朝日の放送圏内である関東地区でサービス提供を開始し、今後提供地域の拡大を検討していく方針だ。

 日本国内では、地上放送のデジタル化に伴い、ほぼ全てのテレビでデータ放送の閲覧が可能となった。2014年に日立とテレビ朝日は、神奈川県横浜市の団地においてインターネット回線を通じたデータ放送を活用して住民に地域のお役立ち情報などを配信する実証実験を行うなど、生活者にとって身近なメディアであるテレビを活用した地域活性化を実現するためのサービス開発を進めてきた。

 今回開始したサービスは、具体的には事業者は商品やセールに関する情報、地域情報、会報誌の記事といったさまざまな情報を利用者向けに配信することができる。また、選択式のアンケートをデータ放送画面に表示し、利用者がテレビのリモコン操作により回答した結果を受信することも可能。アンケートの回答に応じてポイントを付与する機能なども備えている。

 なお、サービスは日立のデータセンターを活用したクラウドサービスとして提供するもので、事業者は新規のシステム構築を行うことなくサービスを利用することができるという。価格は個別見積りとなっている。(編集担当:慶尾六郎)