【今週の展望】「掉尾の一振」のアプローチショットを刻む

2015年12月20日 20:36

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メジャーSQ、中央銀行イベントを通過し、落ち着きを取り戻すクリスマスウィーク。ハザードを回避する着実なアプローチで、「掉尾の一振」のスコアメイクにつなぐか?

 週末の25日に19500円付近に達して来週3営業日の「掉尾の一振」につなぐことができれば、「30日の大納会で日経平均2万円に乗せて、いろいろあった今年の取引を締めくくる」という、「終わり良ければ全て良し」な結果を残せる望みが出てくる。

 ということで、今週の日経平均終値の変動レンジは18800~19500円とみる。年末の最終ホール「掉尾の一振」へのアプローチは、いきなりロングショットで飛ばしてグリーンオンを狙ったりするとハザードの餌食になる。フェアウェイを慎重に刻んでいくのが、最後に好スコアを残すのに有効な戦略だ。

 今年、マーケットがさんざん振り回されたギリシャの問題は、今は全く話題にならなくなった。8月下旬には3営業日で日経平均が2227円も暴落した「チャイナ・パニック/暗黒の3日間」があったが、その時に滑り落ちた2万円台は12月に一時回復した。年初から「6月だ」「9月だ」とその時期がにぎやかに語られたアメリカの利上げは、12月になってようやく実現した。ECBの追加緩和も内容が不十分で失望を買いながら12月に実現した。日銀の追加緩和は12月に「プチ緩和」が飛び出したが、東京市場は直後に乱高下を演じた末、大幅安で反応した。

 その教訓は、理不尽な売られ方をしても、必要以上に煩悶しない。そしてFOMCにもECBにも日銀にも、必要以上に期待しない、ということだろうか? 「『これは最悪だ』と言える間は、それは最悪ではない The worst is not, So long as we can say, “This is the worst”」「期待は全ての心痛の根源である Expectation is the root of all heartache」(ウィリアム・シェイクスピア)(編集担当:寺尾淳)