婚礼事業撤退、訪日外国人客に向け宿泊事業拡大へ 大阪新阪急ホテル

2016年01月17日 15:10

画・婚礼事業撤退、訪日外国人客に向け宿泊事業拡大へ 大阪新阪急ホテル

急阪神ホテルズが運営している「大阪新阪急ホテル」は阪急梅田駅に直結しており、JR大阪駅や大阪市営地下鉄梅田駅、阪神電車本線梅田駅などからも近い。

 阪急阪神ホールディングス<9042>が運営している「大阪新阪急ホテル」は阪急梅田駅に直結しており、JR大阪駅や大阪市営地下鉄梅田駅、阪神電車本線梅田駅などからも近い。サービスが安定していることや交通の便が良いことから、1970年代には婚礼だけでも年間約1300件もの利用があった。しかし、2013年度は350件ほどにまで落ち込み、挙式や披露宴など婚礼事業の自社運営から撤退する方針を固めたことが明らかになった。

 ホテルでの婚礼が減っているのは、ここに限った話ではないようだ。少子化による絶対数の減少が大きな原因であるに違いないが、近年、専門式場やハウスウェディング(ゲストハウスでの挙式披露宴)のシェアが拡大していることや、「ジミ婚」や「プチ婚」といった費用を抑えた婚礼が新たな定番として浸透したこと、婚姻しても挙式披露宴を行わない層が増えていることなども背景にあると考えられる。

 昨春は14年の賃上げ率が2.07%という「過去最高水準の賃上げ」が話題になったが、残念ながら大半の人が景気回復を実感していないのが現状だ。多額の費用がかかる結婚式が合理化されてしまうのは、致し方ないことであろう。

 婚礼事業が振るわない一方で、992室ある15年4?9月の客室稼働率は97.5%と景気が良く、予約で一杯という状態が続いている。中でも外国人客の割合が半数以上を占めており、婚礼事業から宿泊事業拡大へのシフトは前向きな事業転換だと言えるのではなかろうか。訪日外客数は日本政府観光局(JNTO)の統計データによると、14年が累計13,413,467人だったのに対し、15年は1?11月で17,964,400人、伸率47.5%を記録している。中国人客に至っては109.4%増だ。

 関西国際空港がLCCの誘致を行ったり、トリップアドバイザーで口コミが広まったことで、大阪も観光ルートの1つとして人気が上昇しているという。この願ってもない集客のチャンスを逃すわけにはいかない。今後はブライダルサロンや写真室を客室に改装し、受け入れ能力をアップさせる方針だ。(編集担当:久保田雄城)