好調のインナービューティ市場。各メーカーのサプリ・ドリンクの特色は?

2016年01月23日 18:47

 美容サプリメントやドリンクなどの、インナービューティ市場が好調だ。矢野経済研究所が公開している「健康食品市場に関する調査結果 2014」によると、2014年度の健康食品市場規模はメーカー出荷金額ベースで前年度比100.2%の7208億円。中でも美容サプリメント及びドリンク市場は約1300 億円を超える規模といわれており、さらに顧客層の多くを60代以上の女性が占めることから、高齢社会の進展とアクティブシニアの増加を背景に今後も拡大傾向が続くとみられている。

 そんなインナービューティ市場の中心となっているのが、コラーゲンやヒアルロン酸、プラセンタなどの美容素材を配合した美肌訴求商品だ。中高年層における生活習慣病予防や美容・アンチエイジング意識の高まりから、これらの成分を配合した製品は確実に需要を伸ばしている。

 肌を構成するコラーゲンやヒアルロン酸などが加齢とともに減少していくこと、そして美肌を保つためにはこれらを食品などから補給するべきということは、もはや周知の事実。とくにコラーゲンの減少や劣化は、シワやたるみの大きな要因であるばかりか、肌の新陳代謝も遅らせるので、肌の老化の主な原因になる。インナービューティとはつまり、表面からのスキンケアだけでなく、身体の内側からアプローチすることで、新しい細胞を積極的に生み出そうとするものだ。

 しかし、コラーゲン配合のインナービューティ商品市場は、依然として好調なものの、あまりの人気のために飽和状態にあるともいわれている。そのため、各メーカーともにいかに差別化を図るかが商品開発のカギになっているようだ。そこで、配合成分の含有量はもとより、素材の吸収性を高めたり、複数成分を配合することによって機能性の高さを訴求しているものも少なくない。

 具体的な人気商品としては、ドリンクから粉末、ヨーグルトまで幅広い商品展開をみせる、明治<2269>の「アミノコラーゲン」が根強い人気を誇っている。コラーゲンだけでなく、商品によってはコエンザイムQ10やヒアルロン酸なども含有していることも人気の秘密のようだ。

 また、アミノコラーゲンに次いで人気の高い、エーザイ<4523>の「美 チョコラ コラーゲン」は、栄養成分はもとより、2種類の花のエキスを配合することで、華やかな香りと飲みやすさを演出していることも、シニア女性に高く評価されているようだ。

 他社製品との差別化という意味では、山田養蜂場の飲むRJシリーズ「はずむコラーゲン」も面白い。ネーミングのユニークさもさることながら、ドリンクタイプの同商品は、三大保湿成分のコラーゲン5,000mgとセラミドを200μg、ヒアルロン酸を配合。さらに美容への有用性が期待できるローヤルゼリーを1,100mg(生換算)配合している。

 ローヤルゼリーといえば健康食品の代表格のようなイメージがあるが、山田養蜂場が行った美肌効果実験によると、ローヤルゼリーの8週間以上の継続飲用によって肌の水分量が高まり、乾燥による目尻の小ジワが目立たなくなることが確認されたという。また同社独自のローヤルゼリーエキスを4週間継続して塗布すると、肌の角層水分量が増加することも、ヒト試験において確認されており、ローヤルゼリーは飲んでも塗っても肌に有用な内外美容要素であることが実証されている。

 他にも、様々なメーカーから特色のある製品が発売されている。定番商品やブランドだけに固執しないで、いろいろ試してみるといいだろう。女性はいつまでたっても美しくありたいもの。高品質のインナービューティ製品をうまく活用して、いつまでも若々しく暮らしたいものだ。(編集担当:石井絢子)