菅義偉官房長官は19日の記者会見で、安倍晋三総理は同日の衆院予算委員会で「定数10の削減については、間もなく公表される平成27年の国勢調査に基づく区割りの見直しを行う際に、これに合わせて削減を実施する。平成32年の国勢調査まで先送りすることは決してしない」と答弁したが、総理の狙いはと記者団に聞かれ「総理は最高裁判決を厳粛に受け止めているといわれている。それで、そういったことを言われたのではないか」と語った。
野田佳彦前総理と安倍総理との論戦を同日の衆院予算委員会で控えていることで、論戦前に言われたということか、との問いには「定数削減を含む衆院選挙制度の在り方については衆院議長の下に設置された選挙制度改革調査会から答申が出され、議長が今国会で各党の理解を得るべく最大限努力する意向が出された。(最高裁の判決と、こうしたことを踏まえ)総理自身が考えられたことと思う」と答えた。
答申に対しては民主、公明が受け入れる方針で、自民に答申を尊重するよう求めていた。安倍総理が成27年の国勢調査に基づく区割りの見直しを行う際に、これに合わせて削減を実施すると表明したことで、政党間協議を経て、今国会での関連法改正に進んでいくことが期待される。(編集担当:森高龍二)で