SUBARUの全輪駆動車(AWD)、累計生産1500万台達成、発売から44年で

2016年03月03日 08:41

Subaru_AWD

東北電力の業務車開発で得たノウハウを活かし1972年9月に発売した「スバル・レオーネ4WDエステートバン」

 富士重工業は、全輪駆動(AWD/All Wheel Drive)車の累計生産台数が1500万台を突破したと発表した。1972年9月に発売した「スバル・レオーネ4WDエステートバン」に初めて搭載してから、44年目での達成だ。

 1970年代、4WD(4輪駆動車)といえば、悪路走破性に優れた頑丈さが取り柄のクロスカントリー車だけだった。富士重は、1971年に東北電力の要請に応じて「レオーネ1300Gバン4輪駆動車」を数台が注文生産した。その経験から、乗用車の快適性と4WDの踏破力を持った乗用タイプの4WDにも市場ニーズがあると考えた同車は、1972年に世界に先駆けて、レオーネエステートバンをベースにした4WDモデルを追加した。水平対向エンジンは4WDとのマッチングが良く、その後スバル4WDは高速性能を重視したレオーネ4WDターボ、ドライビングの楽しさと安全性を追求したレガシィへと発展していく。

 1972年に4WD車の生産を開始して以来、同車は「より安全に、より愉しく」を主眼に、一貫してクルマ本来の基本性能を磨き続け、SUBARU車の2015年世界販売台数に占めるAWD車の比率は98%となっている。また、その全てが水平対向エンジンとの組み合わせによる、スバル独自のシンメトリカルAWD方式だ。

 シンメトリカルAWDは、AWDが持つ優れた走行安定性や走破性に加え、縦置きに配置した水平対向エンジンを核とした左右対称のパワートレーンがもたらす重量バランスの良さとの相乗効果で、安定した高速走行と俊敏なコーナリングを実現し、スバルの安全思想と走る愉しさを支える中核の技術である。(編集担当:吉田恒)