可能な限り前倒しでの実施、総理、財相に指示

2016年03月30日 07:46

 28年度予算成立を受けての記者会見で、安倍晋三総理は「経済対策のために可能な限り前倒しでの実施を財務大臣に指示する」とし、予算執行により実効をあげていく考えを強く示した。

 また経済状況で、安倍総理は「昨年は正規雇用が8年ぶりに増加に転じ、26万人増えた。非正規雇用ばかりが増えているという批判もあったが、非正規雇用の増加よりも正規雇用の増加の方が上回った。これは21年ぶりのことだ」と強調した。

 安倍総理は「我が国の雇用、所得環境は順調に改善を続けており、日本経済の回復傾向に変わりはない」とした。

 そのうえで「年明け以降の中国の景気減速への懸念、原油価格の低下などを背景に、世界経済の市場が大きく変動しており、世界経済に不透明さが増していることも事実だ」と語った。

 安倍総理は「5月の伊勢志摩サミットでも現下の世界経済状況が最大のテーマになることは間違いない。世界経済の持続的かつ力強い成長を実現するため、G7の政策協調が求められている。伊勢志摩サミットの行方に世界中が注目している。また議長国の日本へも大きな期待を感じている。世界経済のかじ取りにしっかりリーダーシップを発揮していきたい」と述べた。(編集担当:森高龍二)