約1万円バスツアー、安全へ千円以上追加が6割

2016年04月20日 19:13

 9800円のバスツアー。安全に対して追加でいくら払う。消費者庁の調査で6割以上の人が1000円以上払う意向のあることが分かった。2500人の回答で、平均1493円。最大2万円の回答もあった。安全を求める意識が反映されていた。20日発表した。

 調査は今年3月10日から14日にかけてネットで実施。全国20歳以上の男女に、過去3年以内に国内のバスツアーや高速乗り合いバスを自ら選択して利用したことがあるかを問い「ある」と答えた人を貸し切りバスの利用に関する調査(本調査)対象者とした。

 それによると、公益社団法人日本バス協会が貸し切りバス事業者からの申請に基づき安全性や安全の確保に向けた取り組み状況等を点数化して評価し、星の数で認定し、同協会及び国土交通省のウェブサイト上で公表している「貸し切りバス事業者安全性評価認定制度」に基づく「SAFETY BUS」マークについて、その制度もマークも知らないと答えた人が74.1%にも上り、ほとんど知られていない実態が浮き彫りになった。

 またツアーの貸し切りバスや高速乗り合いバスに乗車した際、シートベルトを常時着用する人は42.8%、高速道路運転時や睡眠時など、場合によって着用する人が29.8%と着用率の低さが分かった。

 シートベルトをしない理由では「窮屈で面倒」が55%で最も多く、指示がなかった、着用義務を知らなかったという回答も、それぞれ16.1%、9.6%あった。

 消費者庁では結果を踏まえ「SAFETY BUS」マークの周知や安全情報の見える化へ事業者の取り組みを促すよう国交省に要請した。(編集担当:森高龍二)