今週、5月第3週(16~20日)は5日間の取引。来週26~27日開催のG7伊勢志摩サミットの前週で、3月期決算銘柄の決算発表が一段落したSQ後週。一新した企業業績のデータを手にしながら落ち着いて取り組めるだろうか。
世界の主要株式市場の休場日は、16日にドイツ、スイス、19日にトルコ、20日にタイが休場する。
国内の経済指標、イベントは、18日の1~3月期のGDP速報値が最重要。プラスか、マイナスか、横ばいかでマーケットへの影響が違ってくる。それは同じ日の訪日外国人客数も同じで、熊本地震の影響がどれだけ出ているか戦々恐々。伊勢志摩サミット関連イベントがあり、20~21日の仙台のG7財務相・中央銀行総裁会議は特に重要。
16日には4月の国内企業物価指数、工作機械受注、18日には1~3月期のGDP速報値、4月の訪日外国人客数、4月の首都圏・近畿圏新規マンション発売、19日には3月の機械受注、全産業活動指数、20日には4月の全国コンビニエンスストア売上高、日本製半導体製造装置BBレシオが、それぞれ発表される。
伊勢志摩サミット関連イベントは、15~16日に富山市でG7環境相会合、15~17日に茨城県つくば市でG7科学技術相会合、20~21日に仙台市でG7財務相・中央銀行総裁会議が開催される。
主要銘柄の決算発表は3月期決算銘柄の本決算の最終ステージ。16日にメガバンクが出揃い、20日に損保大手が出揃う。
16日は三菱UFJ、電通、大正製薬HD、ソニーフィナンシャルHD、あおぞら銀行、三菱UFJリース、第一興商、日本製鋼所、森永乳業、住友ベークライト、大気社、南都銀行、フジッコ、ジャストシステム、船井電機、シダックスなど。
17日はアイコム、ムサシなど。18日は旭コンクリート工業、相模ゴム、大同信号、ノーリツ鋼機など。20日は損保ジャパン日本興亜、MS&ADHD、光通信、東京海上HD、地盤ネットHD、東芝テックなど。
新規IPOは今週もない。6月の上場日が決まった1銘柄は個人投資家は門前払いのTOKYO PRO市場。株主還元は株主優待の分を配当に回せそうだが、この市場の上場銘柄は必ずしも配当性向は高いとは言えない。
海外の経済指標、イベントは、16日のNY連銀製造業景気指数、17日の建設許可件数、住宅着工件数、20日の中古住宅販売件数が重要なところ。
16日にはアメリカの5月のNY連銀製造業景気指数、NAHB住宅市場指数、17日には英国の4月の消費者物価、ユーロ圏の5月の貿易収支、アメリカの4月の建設許可件数、住宅着工件数、消費者物価指数(CPI)、鉱工業生産・設備稼働率、18日にはオーストラリアの4月の景気先行指数、ユーロ圏の4月の消費者物価指数(CPI)、19日にはオーストラリアの4月の失業率、英国の4月の小売売上高、アメリカの4月のシカゴ連銀全米活動指数、5月のフィラデルフィア連銀製造業景況感指数、4月のCB景気先行総合指数が、それぞれ発表される。
19日に4月26、27日に開催されたFOMCの議事録が公表される。同じ日にインドネシア、南アフリカが政策金利を発表する。19~20日にシンガポールでアジア石油化学工業会議(APIC)が開催される。20日にはアメリカの4月の中古住宅販売件数が発表される。20日、台湾の蔡英文新総統が就任する。
アメリカの主要企業の決算発表は小売業の2~4月期決算が多い。17日にホーム・デポ、TJX、18日にターゲット、セールスフォース・ドットコム、シスコシステムズ、ロウズ、19日にウォルマート、アプライド・マテリアルズ、ギャップ、20日にフットロッカー、ディアが、それぞれ決算を発表する予定。
前週末13日の終値は16412.21円だった。そのテクニカル・ポジションを確認すると、前日までの4連騰にもかかわらず移動平均は全て上にある。下から順に言えば5日線が16483円、25日線が16530円、75日線が16623円にある。この3本は前週に一度は上回っていたが、200日線は18096円で、まるで他の惑星に暮らしているかのよう。
日足一目均衡表の「雲」は13日時点で16385~16586円に位置し、13日終値16412円はその下限に近い位置にある。今週の雲は16、17日は16385~16421円で、17日と19日の間で「雲のねじれ」が生じ、19日は16343~16385円、20日は16328~16385円。雲の厚さは36~57円とかなり薄い。雲は「抵抗帯」として機能するので、それが薄いということは、雲の下にあれば上に抜けやすく、雲の上にあれば下に落ちやすい。それに加えて「変化日になりやすい」といわれる雲のねじれの影響は今週、どう出るだろうか?
ボリンジャーバンドでは、13日終値16412円は25日線-1σの15953円と+1σの17106円の間のニュートラル・ゾーンにある。25日移動平均線の16530円に近いので、形の上では上にも下にも動きやすい。
オシレーター系指標は、週間騰落+305円、4勝1敗だったのになぜか「売られすぎシグナル」が1個点灯している。RCI(順位相関指数)がそれで、売られすぎ基準の-50を下回る-65.7になっていた。その他の指標は、サイコロジカルラインは5勝7敗で41.7%、25日移動平均乖離率は-0.7%、ストキャスティクス(9日・Fast /%D)は35.4、ボリュームレシオは48.1、RSI(相対力指数)は42.1、25日騰落レシオは102.5で、全体として買われすぎよりむしろ売られすぎのほうに寄っていて今週、上値を追える余裕はあると言える。