メルカリが米でも1000万ダウンロードへ

2016年07月01日 07:57

 メルカリは、フリマアプリ「メルカリ」が2016年5月時点で日米合計4000万ダウンロードを突破したことを発表した。日本国内で3000万ダウンロードを突破、アメリカでも1000万ダウンロードを突破したとしている。メルカリは日本でのサービス開始が13年7月で2年10ケ月という短期間でダウンロード数を急激に伸ばしている。比較的早い段階でアメリカへも進出しており、14年9月にはアメリカ版を提供開始している。

 メルカリは日本で初めて誕生したユニコーン企業(10億ドル以上の評価額を得ている未上場企業)という意味でも注目されており、アメリカでも勝負できている日本企業の代表的な存在になっている。同社は創業時よりグローバル展開を視野に入れていたとのことで、現在は資金や開発リソースのかなりの部分をアメリカでの展開に充てており、力の入れ具合がうかがえる。

 メルカリが急速に台頭してきた背景にはスマホからの利用機会増大によってCtoC市場が拡大していることがある。同じくCtoCビジネスで注目を集めているAirbnbやUberも大きな成功を治め、ユニコーン企業に名を連ねている。ユーザーはアプリによるサービス利用をSNS感覚でいつでもどこでも衝動的に行うことができる。

 スマホからのオークション/フリマサービスの利用状況については、視聴行動分析サービスを提供するニールセンが16年1月のデータをもとに分析したものがある。これによれば14年1月時点でPCとスマートフォンからの利用者数はほぼ同程度であったのに対し、翌年にはPC利用が20%減少し、スマホ利用が50%以上増加したとのこと。さらに1年後の今年ではPC利用が5%減少し、スマホ利用が10%増加した。人数で見るとスマホ利用が2656万人となり、スマホ利用者全体の51%がオークション/フリマサービスを利用していることになる。利用回数ではスマホ利用がPCの3倍となっており、圧倒的にスマホからの利用がなされていることがわかる。ちなみにスマホから最も利用が多かったYahoo! オークション(1768万人)に対して、2位のメルカリは1年で利用者数を2.1倍に増やし(816万人)猛追をかけている。

 今後も世界的にCtoC市場拡大の流れは止まらないと予測されるが、メルカリがグローバルスタンダードなサービスになっていけるのか、その動向に注目したい。(編集担当:久保田雄城)