中谷元防衛大臣は12日の記者会見で、南スーダンへ自衛隊のPKO活動派遣について、記者団が、首都ジュバの状況がかなり緊迫化しており、わが国のPKO5原則上、停戦合意が崩れれば撤退することもあると思うが、PKO5原則が保たれている状態かどうかの認識はとの問いに「派遣されている要員からの報告、わが方の大使館、国連からの情報等を総合的に勘案して、UNMISS活動地域において、わが国のPKO法における武力紛争が発生したとは考えておらず、また、反政府側が紛争当時者に該当するとも考えていない」と断言した。
中谷防衛大臣は「政府の大統領と反政府の副大統領が戦闘停止を命じるというような対応等もいており、政府側と反政府側との間に衝突が生じているということをもって、参加5原則が崩れたということは考えていないということ」と答えた。しかし、戦闘停止を命じなければならない緊迫状況にある。
記者団が自衛隊の宿営地に避難民、住民が避難の申し出でをしているのかと質したのには「自衛隊の宿営地内に避難民が所在をしているという報告は聞いていない。近傍の、他国の宿営地内に避難民が所在をすると聞いている」とした。
中谷防衛大臣は、銃撃が散発しており、戦闘停止を命じなければならない緊迫状況でも「PKO法でいわれているのは武力紛争ということで、UNMISSの活動状況や報告から、武力紛争に該当する事態ではない」と強調。自衛隊が撤退しなければならない武力紛争が起こっている状況ではないとした。
一方で自衛隊員はヘルメットや防弾チョッキを身に付け、宿舎の中で待機状態にあるということも認めた。(編集担当:森高龍二)