最新スマホEコマース動向、利用者数は5000万人に迫る勢い

2016年07月17日 19:54

画.最新スマホEコマース動向、利用者数は5000万人に迫る勢い

視聴行動分析サービスを提供するニールセンの調査によると、2016年5月時点でスマートフォンからのEコマース関連サービスを利用しているユーザーは4,857万人で、スマートフォン利用者全体の伸び14%と同程度とのこと。

 視聴行動分析サービスを提供するニールセンの調査によると、2016年5月時点でスマートフォンからのEコマース関連サービスを利用しているユーザーは4,857万人で、スマートフォン利用者全体の伸び14%と同程度とのこと。利用者数の上位5サービスは1位Amazon、2位楽天市場で、どちらも利用者数が3,000万人を超えており、各サービスの利用者の70%以上はこの2つのサービスを併用している。3位にはYahoo!ショッピング(1,876万人)がランクインしている。

 アプリの利用者数の増加率を見ると上位3サービスでは、Eコマース全体利用者数の増加率15%より高い伸びを示していた。3位のYahooショッピングアプリの利用者数でいえば前年同月から3倍と大幅な増加率となっている。15年にはポイント還元を強化して4割成長を果たした同サービスだが、現在さらに急ピッチで事業強化を進めており、検索事業の強みを活かしてアプリの改善に取り組んでいる。上位2サービスと違い、出店料を無料にすることで店舗数増加を計ってきたが、今後も現在のモデルを続けていき市場の流通総額を増やす狙い。

 スマホ利用者数が4位下のサービスでは利用者数が1,000万人以下となっているが、注目すべきは5位にランクインしたセブン&アイ・ホールディングスの運営するオムニ7だ。同サービスは2015年11月にサービスを開始して以来約半年ですでに月間利用者数700万人超を獲得している。リアル店舗とマルチデバイス間で横断的に時差がなくポイント付与・カートの出し入れなどのショッピング体験が可能となるオムニチャネルの活用が、Eコマースサービス成長の鍵となっている。IDCの予測によれば16年以降もオムにチャネル関連の小売りが市場をけん引するとこと。セブン&アイ・ホールディングスは、グループ会社の店舗網を活かしてオムニチャンル戦略をさらに強化していくことが今後の成長でのポイントとなる。

 スマートフォンを利用したショッピング利用者は今後も増え続けると見込まれるが、利用者囲い込みのためには、より素早く快適にニーズにたどり着けるようなバージョンアップを、アプリやシステムに施し続けることが必須となる。(編集担当:久保田雄城)