四国電力は5日、愛媛県にある伊方原発3号機を12日に再稼働させると発表した。15日に発電を再開する見込みで、徐々に出力を上げ、調整運転に入り、9月上旬に原子力規制委員会の最終検査を受け、本格稼働・通常運転に入るとしている。
今回、再稼働予定の伊方原発3号機は加圧水型、定格電気出力は89万キロワット。原子力規制委員会が新基準に適合していると判断した原発については再稼働を進めるとしている安倍政権の下、原発再稼働への動きが加速している。ただ、原子力規制委員会の田中俊一委員長は基準に適合しているということを判定しているのであって、安全性を担保するものではないとしており、事業者には不断の安全性確保への努力が求められている。
伊方原発3号機の再稼働で、原発の新規制基準の下で再稼働するのは鹿児島県にある九州電力川内原発1号機、2号機、福井県の関西電力高浜原発3号機、4号機に続く5基目。このうち、高浜原発3号機、4号機は大津地裁の運転差し止め仮処分決定で再稼働していない。川内原発1号機、2号機も年内には定期検査のため止まる予定。
川内原発1号機、2号機については鹿児島県の三反園訓知事が定期点検での停止を待たず、熊本地震で不安を感じている県民も多いとし、前倒しして停止させ、安全性の調査、点検をするよう、今月下旬にも九州電力に申し入れる模様。(編集担当:森高龍二)