名車概論/カローラ50周年をアピールする“暴れ馬”、TE27型「カローラ・レビン」

2016年08月20日 19:59

AE27 Corolla_LEVIN

第2世代カローラに追加された“暴れ馬”TE27型「トヨタ・カローラ・レビン」、「第1回AUTOMOBILE COUNCIL/オートモビル・カウンシル2016」で展示された

 この夏、日本初のヘリテージ・カーのイベント「第1回AUTOMOBILE COUNCIL/オートモビル・カウンシル2016」が、千葉・幕張メッセで開催された。このイベントでトヨタは、1966年にデビューした同社の「カローラ生誕50年」をフィーチャーし、「COROLLA 50」を訴求した。ブースにはカローラの歴史でエポックメイクな歴代モデルが展示された。そのなかで注目すべきモデルをピックアップしてカローラの歴史をふり返る。

 大阪で国際万国博覧会が開催されるなか、ザ・ビートルズの「レット・イット・ビー」が街に流れる1970年、日本のモータリーゼーションは一気に高速時代に突入する。この年、日本の自動車メーカーは競ってスポーツモデルをリリースする。

 前年の1969年に東名高速道路が全面開通し、日産はスカイライン4ドアGT-Rを発表し、翌1970年に2ドアハードトップGT-Rにスイッチ。同年、トヨタは初代セリカGTをリリースし、三菱はギャランGTOを発売した。ホンダは軽自動車初のスポーツモデルであるホンダZを発売して話題となった。当時、東洋工業と呼称していたマツダは、流麗なカペラ・ロータリー・クーペで高速時代に対応した。

 そんなスポーツモデルが続々登場する1970年、その年の5月にベストセラー、トヨタ・カローラが2代目にスイッチする。同時に兄弟車としてスプリンターが登場する。その第2世代カローラ&スプリンターにレース参戦を前提とした超ホットなスポーツクーペが追加となる。TE27型カローラ・レビン&スプリンター・トレノだ。搭載されたエンジンは、セリカのためにヤマハ発動機と共同開発した1.6リッター4気筒DOHCエンジンで、後に名機と呼ばれる2T-G型ユニット。最高出力115ps/6400rpm、最大トルク14.5kg.m/5400rpmを発揮した。

 後付け感丸出しのリベット留めの迫力あるオーバーフェンダーを備えたボディは、全長×全幅×全高3945×1595×1335mmとセリカよりもコンパクトで、車重855kgと現在の軽自動車なみの軽いレビンに圧倒的な野蛮ともいえる運動性能を与えた。当時の公式記録では、0-400m加速16.3秒、最高速度190km/hと記載されていた。

 ただ、サスペンションの基本構造は、フロント・ストラットコイル&リア・リーフリジッドとカローラそのものだったため、エンジンのパワー&トルクを持て余した。加えて、大きなエンジンを小さなボディに強引に押し込んだため、極端なフロントヘビーとなり、走行安定性に難のあるクルマだった。が、腕に覚えるあるドライバーにとって「暴れ馬を御するような醍醐味が味わえる」クルマとして人気に拍車をかけたという。発売当時の車両価格は81.3万円だった。(編集担当:吉田恒)