日韓GSOMIA早期締結進めていきたい 外相

2016年09月15日 08:12

岸田文雄外務大臣は14日の衆院外交委員会での閉会中審査で、北朝鮮の核実験などを踏まえた対北朝鮮対応で、軍事情報を韓国と共有する「日韓軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の早期の締結を進めていきたい」と語った。

 民進党の武正公一議員が2012年に締結直前までいきながら韓国側の事情で突如延期された軍事情報包括保護協定の必要性をあらためて強調したのに答えた。

 GSOMIAについては稲田朋美防衛大臣が10日に行った韓国の韓民求(ハン・ミング)国防部長官との電話会談で、締結を促したとの聯合ニュース報道もある。

 また、委員会で、武正議員は中国について、北朝鮮貿易の9割は中国、また1月の安保理決議の際に原油の供給停止の米国提案に中国は賛成しなかったなどをあげ『制裁決議履行の担保や検証が鍵を握ってくる。制裁決議に関する中国の影響は大きい』と指摘した。

 岸田外務大臣は「北朝鮮問題に関して、中国の役割は大変大きいものがあると認識している。中国はすでに北朝鮮制裁委員会に2270決議の履行状況について報告を行っており、報告内容等を注視しながら、さまざまレベルで意思疎通を図りながら中国に責任ある安保理常任理事国として役割を果たしてもらうべく働きかけを続けていく」とした。

 また、この日、中国が北朝鮮への国連安保理での追加制裁について韓国の尹炳世(ユン・ビョンセ)長官と中国の王毅外相との電話会談で、王外相が「新たな安保理制裁決議を採択し、より厳しい措置を取ることで、北朝鮮の核・ミサイル開発を食い止めるべきだということに同意する」としたことを聯合ニュースが伝え、菅義偉官房長官が記者会見で記者団の質問を受けて、実効を期待する旨を語った。(編集担当:森高龍二)