12日の日経平均は大幅反落で終値は16700円を割り込んだ。前週末9日のNYダウは欧米市場での長期金利の上昇で投資家心理が悪化し、394ドル安の大幅安で3日続落。ハト派のはずのボストン連銀のローゼングレン総裁が講演で金融政策の正常化すなわち利上げに前向きな姿勢を示したことが影響した。CME先物清算値は16650円、大阪夜間取引終値は16660円だったが、メジャーSQを通過し先物の期近物が12月限に変わり9月中間期の配当権利落ち分(推定110~120円)が差し引かれている。為替はNY時間に円安に振れてドル円は102円台後半、ユーロ円は115円台前半。12日朝方の為替レートもほぼ同様だった。
日経平均始値は217円安の16748円。高値は9時43分の16802円。安値は1時11分の16601円。終値は292円安の16672円。7月の機械受注は+4.9%で基調判断は「持ち直しの動き」。始値が16900円、16800円、25日移動平均線を割り込んでも、配当権利落ち分を考えると妥当なところ。序盤から9時台はその水準を維持し16800円台にもタッチしたが、上海市場が安く始まった10時台後半から下落して16700円も割り込む。前引けでは257円安の16708円で16700円台に戻るが、後場は再び下回る。「北朝鮮が再び核実験を行う可能性あり」と韓国政府が発表したのが嫌気されて安値を更新するがギリギリ16600円台で踏みとどまる。ミサイル発射も核実験も「またか」とやり過ごして異常が日常化すると、あの国の思う壺なのだが……。結局16700円台に戻れずに大引け。為替のドル円はザラ場中は102円40~70銭台で推移し安定していたが、9日のNYダウの大幅安に引っ張られ、とっくに忘れたはずの「日米連動」がよみがえった。もちろん北朝鮮ともども、とってつけた言い訳。メジャーSQ値を17011円に乗せた後で東京市場から売り逃げしたい勢力が目立った、ということ。
日経平均終値は292.84円安の16672.92円、TOPIX終値は-20.76の1323.10。売買高は16億株、売買代金は1兆7913億円。値上がり銘柄数は282、値下がり銘柄数は1599。全33業種がマイナスで、下位は鉱業、鉄鋼、その他金融、非鉄金属、海運、電気機器など。上海総合指数は1.84%安だった。
13日の日経平均は小幅反発。前日の下落の2割も戻せなかった。上海もムンバイもヨーロッパ市場も軒並み安だったが、利上げに慎重なブレイナードFRB理事のハト派発言が株安の地球周回を止めた。原油先物価格も小幅反発でフォロー。週明けのNYダウは4営業日ぶりの反発で239ドル高で前日の6割戻し。朝方の為替レートはドル円が101円台後半、ユーロ円が114円台前半。CME先物清算値は16655円。大阪夜間取引終値は16670円。9月中間期の配当権利落ち分推定110~120円を足すと16765~16790円。
日経平均始値は91円高の16764円。高値は9時15分の16787円。安値は1時4分の16658円。終値は56円高の16729円。取引時間前に発表された7~9月期の法人企業景気予測調査は、大企業全産業の景況判断指数は+1.9で3四半期ぶりプラス。10~12月期の指数見通しは+4.9。今年度の設備投資見通しは+4.9%で前回よりも上昇した。始値はCME清算値+配当権利落ち分にさや寄せ。序盤は15分後に高値を取っても16800円に届かず、9時台はプラス圏でもズルズル下げる。10時台は16700円付近で下げ止まるが、11時台はドル円101円台前半まで為替の円高が進んでマイナスにもタッチし、前引けはかろうじてプラス。銀行セクターが足を引っ張りTOPIXはマイナス。日銀のETF買いが入るかどうか微妙な後場は為替が円安方向に反転し16700円台を回復して再開するが、1時を回るとマイナスまで急落する出来事があった。それでも1時台のうちに16700円台を回復し2時頃には16700円台後半まで上昇する。ドル円は102円にタッチしたが日銀買いも入った模様。2時台もプラス圏の16700円台前半を維持して大引け。しかしTOPIXは最後まで前日終値付近でもみあった末、わずかなマイナスで終えて5日続落した。日銀のETF買いはこれで3営業日連続になった。
日経平均終値は56.12円高の16729.04円、TOPIX終値は-0.11の1322.99。薄商いの「封印」はいまだ解かれず、売買高14億株、売買代金は1兆6666億円。その下の1000万円の位も6で、「ケダモノの数字」666に6が2つ追加という不吉さ。思慮あるものは、解くがよい。値上がり銘柄数は940、値下がり銘柄数は862。プラスは19業種で、その上位は医薬品、ゴム製品、食料品、精密機器、石油・石炭、鉱業など。不動産1業種がプラスマイナスゼロ。マイナスは13業種で、その下位は保険、海運、銀行、その他製品、証券、電気・ガスなど。上海総合指数は0.05%高。
14日の日経平均は大幅反落。ヨーロッパ市場は続落。FRB関係者は箝口令が敷かれ13日以降は「口にチャック」するブラックアウト期間。「貧困率」は低下しても中小企業楽観指数が5ヵ月ぶりに低下。44ドル台になった原油先物の大幅安も加わりNYダウは258ドル安で、前日の上昇分を全部帳消しにする「いってこい」。7月からの「ゴルディロックスなサマーラリー」で維持してきた18000ドル台も風前の灯。3匹のクマが帰ってきた。朝方の為替レートはドル円が102円台半ば、ユーロ円が115円台前半とドル高円安が進行したが、今週は「円安は全てを癒す」とは言えなくなっている。CME先物清算値は16530円、大阪夜間取引終値は16510円。9月中間期の配当権利落ち分推定110~120円を足すと16620~16650円というところ。
日経平均始値は96円安の16632円。高値は10時51分の16706円。安値は2時51分の16585円。終値は114円安の16614円。
96円安で始まり、9時台は2度下落したが16600円台を割ることはなく、10時台には16700円にもタッチする。ドル円が103円台に乗せ、日経平均は16600円台後半で推移して前引けは39円安、TOPIXもマイナスで4営業日連続の日銀のETF買いの条件が整った。後場は16700円台で再開してプラス浮上もあるかと思いきや、小幅安圏の16680円付近で頭を抑えられる。2時になると「きょうは日銀買いが入っていないのではないか?」という疑念が出て下落。終盤にはとうとう16600円を割り込んでしまう。「出るか? 出ないか?」で値動きに大きな影響が出るとは、733億円の買い出動の「抑止力」はまだ衰えていない。ドル円レートは103円近辺を維持し、日経平均は大引け直前に16600円を回復したが3ケタ安で反落した。TOPIXは6営業日続落と深刻。