日経平均終値は209.23円安の16405.01円、TOPIX終値は-13.63の1301.11。売買高は16億株、売買代金は1兆8744億円。値上がり銘柄数は438、値下がり銘柄数は1412。プラスはその他製品、パルプ・紙の2業種。マイナスは31業種で、その下位は不動産、証券、輸送用機器、保険、銀行、海運など。上海市場は「中秋節」で休場。
16日の日経平均は3日ぶりの大幅反発。15日はアメリカの経済指標の集中発表日。市場予測よりも良かったのは2ヵ月連続プラスのフィラデルフィア連銀景気指数と4~6月期の経常収支の2本で、小売売上高、卸売物価指数(PPI)、2ヵ月連続のマイナスのNY連銀製造業景況指数、鉱工業生産指数、設備稼働率、企業在庫の6本は市場予測を下回り、全般に良くなかった。それが「9月利上げは無理」と解釈され原油先物価格の底打ちも好感されてNYダウは177ドル高。「iPhone7」発売を控えたアップルが買われNASDAQは大幅高。朝方の為替レートはドル円が102円近辺、ユーロ円が114円台後半で前日比でやや円高。CME先物清算値は16390円。大阪夜間取引終値は16410円で、9月中間期の配当権利落ち分推定110~120円を足すと16500~16530円。
日経平均始値は53円高の16458円。高値は2時43分の16532円。安値は9時13分の16415円。終値は114円高の16519円。序盤は乱高下するが、プラス圏の16400円台はしっかり維持する。為替のドル円が円安方向に反転し、10時台、11時台は16400円台後半で安定化。ドル円は102円台に乗せた。「iPhone7」は上位機種の「Plus」がすでに予約分完売といい、アルプス電気<6770>、村田製作所<6981>などアップル関連銘柄が上昇。マイナス金利深掘り観測で今週は軟調続きだったメガバンクも買い戻された。JR九州の新規上場日が10月25日に決まりJR各社も上昇。時価総額は約4000億円で7月15日のLINE<3938>に次ぐ規模。前引けは63円高でTOPIXは日経平均よりも上昇率が大きく、日銀のETF買いはこの日は入らずに5営業日連続で途切れた。
後場は前引け水準で再開し、ドル円が一時102円を割って日経平均が凹む場面もあったが16400円台後半の水準は維持する。1時台後半から高値を取って上昇が始まり、2時台にかけて16500円を突破するが、頭を叩かれるように16400円台後半に押し戻される。来週月曜日の19日は「敬老の日」の祝日休場で、「利益確定売りの金曜日」は3連休前は特に厳しくなる。しかも翌営業日は日銀会合とFOMC開始。それでも終盤に再び16500円を超えて高値を更新する。この日発売の「ポケモンGOプラス」が発売開始2時間で売り切れというニュースが伝わり任天堂<7974>がプラスに浮上。日経平均は16500円台を保ったまま大引けまで引っ張って3日ぶりに反発。TOPIXは8営業日ぶりの反発。今週、東京市場はNYダウに対して完全に「日米連動」した。ついていきますゲタの雪。
新規IPOが1件あった。SAP公認のERPソリューション・ベンダー、ノムラシステムコーポレーション<3940>がジャスダックに新規上場。公開価格960円より51.0%高い1450円の初値がついた。これで今週の新規IPOは4連勝。9月は条件が悪すぎた1敗だけにとどまっている。
日経平均終値は114.28円高の16519.29円、TOPIX終値は+10.39の1311.50。売買高は18億株で今週も一度も20億株に届かず。売買代金は2兆1306億円で今週初の2兆円超え。値上がり銘柄数は1410、値下がり銘柄数は466。プラスは26業種で、その上位は銀行、保険、精密機器、陸運、電気・ガス、小売など。マイナスは7業種で、その下位は不動産、ガラス・土石、輸送用機器、パルプ・紙、鉄鋼、建設など。上海市場は「中秋節」で休場。
今週の星取は2勝3敗。前週末9日の終値16965.76円から446.47円下落して今週の取引を終えた。振り返れば8月19~25日の為替のドル円は連日100円台でたびたび99円台に突っ込む円高水準だったが、それでも日経平均は終値16500円台をほぼキープしていた。ところが今週のドル円は101~104円台で、その時期より明らかに円安にもかかわらず16500円を大きく割り込む日があった。「円高は全てをさいなみ、円安は全てを癒す」という原則は今週、崩れた。まるで消防車のように連日後場出動した日銀ETF買い733億円の効果むなしく、「海外投資家一斉総退却」で焼け跡だけ残ったような東京市場だった。(編集担当:寺尾淳)