民進党の安住淳代表代行は28日の会見で、外務省のTPP協定の訳文の一部に重複や欠落、説明文にも不正確な表記があるなど、18か所でミスが見つかったことに触れ「私も外務大臣当時に口を酸っぱくして役所に言っていたのは、『90兆円近い予算書の1円に至るまでミスをしない』ということ。確認するのはとてつもなく大変な作業だが、主計局にしても主税局にしても相当何度も電卓をたたいて検算を重ねて国会に出すものだ」とし「聞くところによると18カ所くらい正誤があったというが、役所としてのノウハウというか、イロハのイの問題なので残念なことだし、外務省しっかりしろと言いたい」と苦言を呈した。
岸田文雄外務大臣は27日の会見で「このようなことが生じてしまったことについては大変遺憾に思っており、再発防止について万全を期さなければならないと思っている。そして、国会に対しても丁寧に説明していかなければならないと考える」と語っていた。一方、対応では、正誤表を付けて対応したいとの考えを示した。
安住代表代行は、予算委員会への対応について記者団に答え「新内閣発足後の最初の予算委員会であり、国民の皆さんにアベノミクスのさまざまな問題点やTPPの問題も今のプロセスの中で承認することが本当に国益になるのかどうか。われわれも新体制になったので『野党第1党』として、さまざまなことについて責任ある質疑をしっかりしていきたい」と語った。
安住代表代行は「コメの問題も出ているのでTPP問題とあわせて、できれば、総括的質疑とは別に集中審議等もやって、充実した委員会を開いてほしいと私の方からも自民党にお願いしている」とした。(編集担当:森高龍二)